武ニュースDiary


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2004年05月25日(火) カンヌでの金城武インタビュー(北京青年報)

カンヌで行なわれた金城武のインタビュー。
インタビュアーは、チャン・イーモウとも古い知り合いで、
一緒にカンヌに行った北京青年報の記者だと思います。

金城武独占インタビュー
チャン・ツーイーとの濃厚なラブシーンは多すぎ


金城武は大変不思議な俳優である。
彼は絶対に美形であり、多くの人のアイドルだが、
彼をいわゆるアイドルスターの列に入れる者はない。
彼は女性に大人気だが、彼を眼のかたきにして嫌っている
男の話は聞いたことがない。
それどころかたくさんの男性ファンに支持されている。

彼はCMで見出され、朱延平のコメディーの主役を務めた。
そのころは、俳優として使われていたとは言えない。
ウォン・カーウァイと出会い、「恋する惑星」に出演すると、
その名を覚えてもらえるようになった。
そして、パトリック・ヤウが彼を本物の演技派俳優にした。
「パラダイス!」は無数の人を感動させたのである。
リー・チーガイの「不夜城」に至って、
金城武のまばゆい光は全アジアに届くようになる。
惜しいことに彼はその後、日本のドラマスターとなり、
人気は衰えないものの、演技の方は停滞した。
かくして、チャン・イーモウの「十面埋伏」は、
金城武を復活させることができるであろうか?

自身を語る

「ぼくは違う役柄を演じたいと思っています。
『十面埋伏』の撮影中、この役を通して自分は変わることができるだろうかと、
ずっと考えていました。
でも、演じるときには、意識的に変えようとしていたわけではありません。
すべて、チャン・イーモウの指導の通りにやりました。
撮影のたび、彼がこうと言えば、すべてその通りに演じたんです。

この映画はぼくにとって初めての正統派といえるアクション映画でしたから、
難度の高いアクションはとても難しかったです。
これまで訓練を受けていないので、大体毎日怪我をしていたし、
落馬することにも慣れてしまいましたよ」

金城武のこの話から、彼もまた自分の演技を忘れられることを
よしとしていなかったのがうかがえる。
彼自身、ドラマから脱皮することを望んでいたのである。
そのため、彼は自分に言い聞かせた。
チャン・イーモウのもとで真剣に演技することでしか、
観客に生まれ変わった金城武を見せることはできないのだと。

監督を語る

「十面埋伏」で、金城武はチャン・ツーイーと
多くの激しいラブシーンを演じている。
それで、記者は「なかなかおいしかったね」とからかった。
これを聞いて、彼も笑い出し、手を振って言った。
「ほんとのところ、濃厚なラブシーンのときはプレッシャーが大きくて。
どうしてこんなにラブシーンが多いんだって思ったぐらいですよ。
恥ずかしかった。
でも、自分でこう繰り返して――すべてチャン・イーモウの言う通りに、
彼がこうしろと言ったらそうするんだと。
それでもあるとき、彼に冗談で、自分でお手本を見せてくださいよと言ったんです。
そうしたら、チャン・イーモウは顔を真っ赤にしちゃった。
はにかみやなんです。彼のこと、大好きです」

金城武は、チャン・イーモウには敬服していると何度も言った。
『十面埋伏』の撮影が始まる前、彼は自分が
チャン・イーモウのめがねにかなうなどとは、思ったこともなかった。
チャン・イーモウがオファーしてきたときは、聞き間違いかと思った。
後で本当に彼と仕事ができるのだとわかって、何度も感嘆してため息をついた。
「本当にびっくりしてしまったんです。神様にひいきされてるんですよね!
ね、チャン・イーモウは、ぼくが前には思いもつかなかったことを
体験させてくれるんですよ。
頭の回転がすごく速い。とても敬服しています」

「今、香港や台湾の芸能人はみんな日本に進出しています。
ぼくの日本での仕事はずっと順調でした。
日本語を勉強しなくてよかったから。
父が日本人で、子どものころから日本人学校に通っていたので、
日本で仕事することは当たり前のことでもあったんです。

なぜ、ずっと順調で来られたのか、自分でもわかりません。
思うんですけど、ぼくは実際何の努力もしていないのに、今、ここまで来られた。
どんな映画に出て有名になろうとか考えられなかったのに、
何人ものすぐれた監督がぼくに声をかけてくれた。
そして今度も、チャン・イーモウのような大監督がぼくにオファーをくれるなんて、
全くわからなくて、すごく驚いたんです。
香港で仕事をするようになってから、
アイドル俳優になった後は、ずっと順調でした。
これは神様がぼくのことをひいきしてくれてるのかもしれないと思うんです」

インタビューメモ

金城武を取材中、絶えずだれかが彼にサインとツーショットを求めてきた。
その中には外国人記者もいた。
金城武は自分のことを、非常に幸運な人間だと言うが、
彼が順調にこられた理由は、
彼が目上の言うことをよく聞く人間だということに、
関係があるかもしれないと思う。
質問中、わからないことにぶつかると、
彼はたいていその2つのきらきらした目で私をじっと見て、
それからマネージャーの方を見て助けを求める。
マネージャーがうなずくと、彼はまたその質問にどう答えようかと
考え続けるのだった。(青年報特派員 張海穎 カンヌ発) 
(青年報 2004.5.24)


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