武ニュースDiary
* このサイトはリンクフリーです。ご連絡はいりません。(下さっても結構です。^_^)
* 引用は、引用であるとわかる書き方なら、必ずしも引用元(ココ)を表示しなくても構いません。
* 携帯からのアドレスは、http://www.enpitu.ne.jp/m/v?id=23473 です。
* 下の検索窓(目次ページにもあり)からキーワードでDiaryの全記事が検索できます。
* バナーは世己さんから頂きました。
* Se inter ni estus samideanoj, kontaktu al mi. Mi elkore atendas vin, antauxdankon!
目次|前の記事|新しい日記
2003年01月15日(水) |
「君のいた永遠」幻のシーン |
数日、風邪による熱が続き、PCのモニターを見るのも目に痛く、 やっと人心地がつきましたが、武情報はブランクがあっても、たいてい大丈夫なんですね。
ニュースのないときは、他の話題で。 1999年の「君のいた永遠」には、スチールにはあるけれど、 映画にはないところがありました。
これは香港版のノベライズにあるシーンです。 30代の2人はあのコップの指輪シーンのあと、占い師のところに行くのです。 ノベライズはオリジナル脚本を参考にしたと思われるので、 最初の構想にあり、実際に撮影もされたのが、なんらかの理由で 完成版には入らなかったのでしょう。
**********************
レストランを出ると、浩君と小柔は廟街に占いに行った。 2人が腰掛けに腰をおろすと、卓上の灯火がちょうど小柔の面を照らし、 そのせいで小柔は何か考えにとらわれているように見えた。 「何をいたしましょうか」と占い師がたずねた。 「八字で運命を占ってほしいのです」小柔が言う。 「八字を……では、すみませんが、それぞれの生年月日をおっしゃってください」 占い師は言いながら古ぼけた糸とじ本をめくる。 「私は1961年12月22日です」小柔が答えた。 「私は58年6月11日です」浩君が続けて言った。 「両方とも西暦ですね?」占い師が聞く。 2人は同時にうなずいた。 「結婚ですか?」占い師は本を見、2人を見て答えを確認した。 2人はにっこりした。 「もし官を辞し一方に帰することあたうれば、今後憂いなく、春の夢長からん……」 占い師は独特の口調で感嘆のためいきをつきつつこう語った。 2人は意味をとりかねて顔を見合わせ、また占い師を見つめた。 「あなたがたの一方は今、事業が成功し、仕事に忙しい」占い師は言って、小柔をちらと見る。 小柔はやや不安な気持ちを抑えて黙ったままだったが、 浩君は明らかに動揺していた。 「官を辞し一方に帰すれば、憂いなく、春の夢長からん……言い換えれば、 事業を退かなければ、婚姻へはたどりつけないということです…… 見るところ、あなた方2人は長い道のりを経て、ここに来られた。 だが、どんな艱難辛苦もまたよし、お2人は今、夫婦の縁にある。 ただやはり、一方が譲って初めて開花しうるのです」 小柔の不安げな心持ちはすっかり表情に表れてしまっていた。 それを浩君は愛しさの込もった目でじっと見ていた。
*************************
このあと、翌日の空港での別れの場面に続きます。 八字というのは生年月日時の干支の8文字ですが、このあたりのことは皆目わかりません。
|