ノーエの日記

2004年10月03日(日) ブランク&語意の変化?(長いです。笑)

とあるサイト様で、いわゆる“腐女子”という事について分析されてるのを見てみたのですが、いわゆる「やおい」とか「萌え」とかの言葉の語意が、私が同人(創作)やってた頃とはかなり変化していて、相当広義に解釈されてるんだなぁ…と驚きました。

これはもしかすると、もしかしなくても、自覚がないだけで、拙サイトの駄文読んでる人にとっては十分それ系の話として受け取られてる可能性ありなんだな…と思って、『目から鱗』でした。(あははははは。)

そうなんですよ、『十年一昔』って言いますけど、私が同人活動をしていた頃は、『同人』という言葉はオリジナル創作を指し、今の『同人』が意味するところの、アニメや原作モノの二次創作は単に『やおい』もしくは『パロディ』と呼ばれていたのでした。(でもこれって地域限定だったのかしら?)

物心がついたときはアニメ、マンガに自由に接触する事が許される環境でしたから当然『24年組』と言われる大御所の作品の洗礼は受けてますし、そうした世界観に物凄く惹かれるものを感じましたし、今でも好きな作品はあります。
オリジナルがそういうものだというのにまったく抵抗感はないのですが、私がいわゆる「やおい&BL系が苦手」というのは、自分の大好きなまったくノーマルな原作の世界やキャラが突然同性同士で『恋愛』に陥ってるというのが苦手なんです。
もうその時点で世界が別の次元に飛んじゃう。
原作と同じ世界のキャラだなんて思えなくて、思考が停止する。
そういう風にキャラを扱かわれるのを見ると、たとえば大好きな女優とか俳優とかの顔写真をとんでもないAVの女優や俳優の顔と差し替えられたものを見せつけられるのと同じようなショックを受けたりしてしまう。
(そういうのが楽しいという人もいるのでしょうけど。最初にショック受けたのがOUTの「愛しのアルテイシア」のピンナップだった。出版社が、大人が子供の見るアニメキャラでこんな事やっていいのかと。爆)

昔、昔。パロディ・やおいが勢力を拡大し、創作やってる人間がどんどん時代に取り残されるように狭いスペースに追いやられるようになった頃、某イベント会場にNHKが取材に来て「絶対作品の内容が映らないように気をつけてくださいっ!理由は皆さんが一番ご存知です!」と会場にアナウンスが流れるといった騒動があり、『同人(創作)』=『やおい』と受け取られる事が迷惑以外の何ものでもないとゲンナリした時がありました。
創作とパロディって見えない“壁”みたいなのが当時はありましたし。
だから、私の好きな作品だけは「やおい」してくれるな〜と、心の中で叫んだり。
それがトラウマになってるのかも。(爆)

ですので、あんまりよく知らない作品だとか、好きでも嫌いでもない作品のパロディだと、それほどキツイ抵抗感もなくて、知り合いがやってた「トルーパー」だの「車田作品」だの「シュラト」だの(全部古っ…汗っ)のパロディは、自分じゃ手は出しませんでしたが、普通に恋愛モノを見るみたいな感覚で読んだりはしてました。(皆絵も上手かったし、話も上手だったし、結局プロになった人もいたし。)

それに、私が一番色気を感じる人間関係って『友情』とか『ライバル』という関係なんです。(これがいわゆる『萌え』というのでしょうか??)
その事自体がそれだけでもう凄く色っぽいと思うのに、どうしてわざわざ『恋愛』にして色っぽさを消しちゃうんだろう?と。
(こういう事言うから『ムッツリ』だの『寸止め』だのと言われたんだな。きっと。苦笑)
それまで凄い構成と演出でドキドキしながらどうなるんだろうと思うような恋愛ドラマでも、キスして結ばれてしまった途端、まったく色気が消えちゃって、ちっともドキドキしない。凄く個人的で当事者だけの世界を見せ付けられると白けてしまうって事ないですか?
最悪のなのは恋愛物以外の洋画のそういったシーン。とってつけたように突然始まってぜんぜん色っぽくもなく、ストーリーが突然「ぷつっ」っと切れたようにそこだけ浮いちゃうのってあるじゃないですか。あれってホント邪魔。いらない。(普通は物語のヒーローやヒロインに感情移入するから楽しいのでしょうけど。)

もちろん二次創作で“恋愛小説”として凄くレベルの高い小説とかもあってその演出や技術、センスなどなど、感服仕切りな方が非常に多い分野であるので、その存在を否定したいのではないのですが、いかんせん、恋愛もの自体が基本的にあまり私のストライクゾーンに入らない事もあって好んで見たいとは思わないわけでして。

それにゲイバーとかに出入りした時(上司のお気に入りの店で連れて行ってもらった)に仲良くなったKちゃんやZさんに、同性愛の人たちのリアルな経験談なんか聞かせてもらった事もあって、その人たちの事を考えると余計にふざけた気持ちで「乙女心」とかいって楽しんで描けるような世界じゃないしなぁ…と感じてしまうせいかも知れません。
(しかし、初めて連れて行ってもらった時、「パパ〜っ♪」と出迎えてくれたKちゃんと酒の入る前の上司がいきなり目の前でマウストゥマウスでキスした日にゃ、ぼーっと見てしまいましたよ。)
他にも色々そういう生のシーンを目の前で見せ付けられる機会がなぜか多かった私。仕事で疲れて終電に乗ろうとしたら、入り口でいちゃいちゃとキスしてる同性のカップルとか。JRの車窓から見えた、昼休憩にビルの二階のベンチで膝枕してる男性カップルとか… 。寒かった。


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