Hさんの自宅は無事だったものの 独り暮らしのお母さんの家は 床上のかなりに水が上がったそうで ご本人が妹さんの家に身を寄せている間 親戚や知り合いの人たちと一緒に毎日 何一つ動かせなかった家財の 片付けをしていると聞き 陣中見舞いに行ってみた
家近くの貸した倉庫にあった 材料や商品が山となって外に出され 家財道具は隣の空き地に 既に畳の床は綺麗に剥がされて 靴のまま上がったキッチンと隣のダイニングは まだ手付かずで木がめくれ上がっていた
被災前は 足腰が弱っているお母さんが 手近に置いたものや 大量に買い込んだ消耗品で 溢れていたという部屋 借りているうちの家もそうだったけれど もしそのまま本人が亡くなれば 結局後に残った誰かが処理しなければならない
今回のことがきっかけで 浸からなかったものも含めて 整理されていくのは うちもまるで同じだと思いながら 持参したシフォンケーキを切り分け 大きなやかんに紅茶を煎れた 8人と聞いていたのが後から後から人が増え 結局20人分ぐらいを準備した
ちらしずしを差し入れにきてくれた 知り合いの人たちやら みんなで座る場所もなく 立ったままのお茶となったけれど 誰もが喜んでくれたようでひと安心 逆にお昼に作ったというおでんや 頂いたお鮨もお裾分けしてもらって おみやげがいっぱいになった
行く前に和室の畳を上げたものの その下の木の床は剥がせそうになく ちょっと意気消沈していた 本当は床を上げた下の土に 石灰を撒いた方がいいんだろうけど 台所や廊下は到底無理なので 僅かに台所の下水蓋あたりから 手の届く辺りに散らしただけだった
やっぱり せめて和室だけでも 床を上げた方がいいんだろうなあ それができたら一番なのは解っているけれど 明日もういちどトライして それでもダメなら できることをするしかない
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