伊藤忠の丹羽社長はデフレが何であるか分かってるね。
単に物価の下落を持ってデフレと言うのではない。 企業の整理だけをして需要の創出をしなければデフレが進行するのは当たり前。 企業の存在はある意味、供給側、つまり売り手。企業の整理をするというのは 売り手と買い手のバランスがとれるポイントがより低くなるということ。その ポイントが低くなっていくことをデフレと言います。
価格の面からすると、おおよそ消費財の価格は低下し、耐久財は希少価値が 増えるので上昇するかもしれないし、そんなこと関係無く下落するかもしれ ない。全体的には下落方向になる。価格は需給のバランスポイントが移動する ことによって表われてくるもの。この観点抜きにデフレやらインフレ(需給の ポイントが上がること)を論じるのは歯抜けです。
こんな解説はどうですか。
”需要が供給力を上回った部分をインフレギャップ、反対に供給力が需要を 上回った部分がデフレギャップと言うことになる。通常、インフレギャップが 解消されない状態が続けば、物価は継続的に上昇し、まさにインフレ経済と 呼ばれる状態になる。反対に、デフレギャップがなかなか解消されない状態が 続けば、デフレ経済と呼ばれる。今日の日本経済は、このデフレ経済が深刻化 しているのである。デフレ経済が続けば、製造設備の遊休や失業が発生する。 またオフィスへの需給のバランスが崩れ、賃貸料の下落がいつまでも続くこと になる。まさに日本経済はデフレの状態であり、デフレに伴う諸問題が噴出 している。したがって単に物価が下がることをもってデフレと呼ぶなら、 デフレが問題になることはない。”
経済コラムマガジン2 2002.12.2.付けの一部を引用してみましたが、インフレ やデフレの定義をしっかり覚えておきたいもんです。さらにこのようなことも。
”ひどい例では、物価下落が2年続けば、デフレと言うばかなエコノミストもいる。 それなら政府が公共料金を大幅に引上げることによって、物価を上昇させれば、 今日問題になっているデフレ経済は解決することになるではないか。このように 日本は大バカのエコノミストで溢れているのである。”
結果から現象を捉えている最たる例ですね。 もちろんそのバックボーンがどうであるのかを分かった上でそのようなことを 言っているのでしょうが、そのことを論じていないことが間抜けというか付け 入る隙を与えているというか・・・。
あるサイトではこういうことも言っています。 ”「デフレ(デフレーション)」とは、物価の継続的な下落のことである。 最近みられる単純な間違いとしては、この「デフレ」という言葉をもって、 「不況」という意味に使っているケースがある。” これも結果を定義づけた悪い例です。間違った定義をして間違いを指摘して いるという。(笑)
物価が上下に動くことでインフレとかデフレとか言っている人は疑ってもいい かもしれません。あくまで需給ギャップのことだからね。インフレかデフレか。 ずっとインフレの時代だったからデフレのことは教科書の片隅にちびっとだけ 述べられているに過ぎないことが理解不足に影響しているんですかね。
でもここで誤解していたら、取るべき処方箋も間違ってしまいます。 下手にアナリストのことを聞いていてはダメで、やはり自分で正しい知識を 習得しておかねばならないということですか。鵜呑みにしないように。
デフレを脱出するには、やはり丹羽社長が言っているように需要の創出が大事。 それをするために自分の会社は何をすべきか、そういうところのアプローチが 必要なんですね。需要を掘り起こして、そして膨らませる活動をどれだけの 会社が行えるか。そうするための政府支援もバックアップとして必要。だから 産業再生機構の役割は大きいんです。切り捨てるだけじゃなく再生の意味で。 再生させるためのスキームがなければ、ただ不足しているからといって資金を 投入しても再生はありえませんからね。そしてそのためには経済産業省や財務省、 その他の省庁も協力していかなければなりませんから、政治の混乱や縦割り行政 なんかも無くしていかなければならない。やることは多いんです。
そう言う意味じゃ、民主党がドタバタしていてはいけないんですけどね。 小泉さんの改革路線が自民党の保守派から壊されている現状を指をくわえて見て いるだけじゃね。できないからといって小泉首相を批判したって意味が無い。 内閣批判じゃなく、自民党批判を繰り出してくれればいいんだけどやれない。 であるならば、原理主義者の岡田幹事長代理を代表にするのがいいのかな。
あるべき理想を追い求めて、その先に国民の幸福があるのなら、その人に賭けて みようと思うんですが、いつの時代も裏切られているようなことになっている から、冷めた目で見てはいるんですけどね。でも今の自民党は最悪だとも思える から、民主党には復活して欲しいという思いがあります。デフレという現象を 正しく理解している人が多いという意味で。
はい。今日は曇り。(東京地方)
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