| 2002年06月18日(火) |
なにかを示唆してくれているような気が |
ある小冊子に掲載されているコラムを読んでいて、今後を考えるための なにかヒントになるような気がする内容に目が止まった。
表題は、「「消費不況」の意味するもの」。 京大教授の佐伯啓思氏が”豊かさを問いなおす”と題して連載しているものの 8回目の投稿。
内容は、現在直面している長期不況についての考察。 注目しているのは「消費」について。
ここでのひとつの結論は、この数年、消費の所得に対する弾力性が上方に向けて その効力が失われてしまった、ということ。つまり、所得が減るとそれは明確に 消費を減らすことにつながるが、所得が増えても消費はさして増加しないこと。 上方にはほぼゼロで、下方には1以上の効果を持っていることで、その弾力性は 著しく非対象的である。一時的な所得の増大は決して将来の所得の継続的な上昇 を意味せず、現時点での所得の減少は将来に渡っての所得の低下を予想させる。 要するに現時点ではモノを買うお金がないのではなくて、将来に対する不安から モノを買わずに貯蓄する。これが「消費不況」である、と。
ただし、氏はこれで話が終わるわけでなく、この事実は消費を削る余地がまだ 充分にあることを示しているという。湯水のように財政支出しても、効果が 現れない理由として、日本のような「豊かな社会」では、その資本ストックと 労働力を使い切って生み出される富を消費し尽くすこと、つまり消費需要が 生産力を吸収することはできないだろうと。過剰生産能力の問題に直面して いると言わざるを得ないということです。
これが日本経済における根本的な問題だとすれば、短絡的に考えれば、中長期 的には生産活動の停止に向かわざるを得ないことになります。つまり、企業の 生産能力の低下を強いられることになるわけで、ダウンサイジングの方向ながら 収益は確保しなければならない。選択と集中をより強化する方向に向かうと 予想されます。
テレビを見ていると12chのWBSでは、製造業のビッグバンが求められて いると言っていますね。
企業内では勝ち組み事業体へ、業界的には勝ち組み企業へ、人材が流動化して いくトレンドになるのでしょうか。でなければ、人材が溢れて大失業時代が 到来してしまうことになり、不況はより拡大していくことになります。
自分が、あるいは自分の会社が勝ち組みになるためにはどうしたらいいのか ということを真剣に考えなければならないとメッセージを与えてくれているの ではないかと思ってしまいました。
はい。今日は雨ときどき曇り。(東京地方)
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