今読んでいる本の中に漢書(霍光電)の引用がありました。
「曲突、薪をうつすは恩沢なく、焦頭爛額、上客となすや」
という格言です。これは将来の危機管理の考え方を適切に指摘した 含蓄のある話。この本を読むまで知りませんでした。 というわけで不勉強がバレてしまいました。あー。 かいつまんでみると、
ある家の前を通った旅人が、その家で燃えているかまどの火の勢いが 強く、煙突から火の粉が飛び散るほどであったため、家人に煙突を 近くにある薪とは反対の方向に曲げておいたほうがいいよ、薪は他の ところへ移しておいた方がいいよとアドバイスしたところが、その 家人はそのアドバイスを無視してこの旅人を追いやった。 ところが翌日煙突から噴き出た火の粉が薪や母屋の屋根に火をつけた。 その火を消すためにたまたま通りかかった別の旅人が消火活動を行った。 頭を焦がし、額を爛(ただ)れさせながら八面六臂の活躍で必死に火を 消す。無事に火が消されて、家人は喜んでこの旅人をもてなした。
将来起こりうるリスクを予見して苦言を呈する者は嫌がられます。 その一方で危機に至れば危機処理に対するひたむきさを売り物にする 者が寵愛を受ける。薪を移すことを進言した旅人は評価されなかった ということです。
この格言を紹介したのは投資に関する経済関連本なのですが、将来の 危機管理が大事だということを紹介したものです。 今の日本経済はカネ余り(過剰流動性)によって燃え盛っている状態。 不良債権にまみれた薪は今は湿っているので火がつく気配はありません が、その不良債権問題が終われば薪に火がつくことは避けられない。 そういう最悪のシナリオを考慮してあらかじめ薪を移すことを頭に 入れておかなければならないと忠告しています。投資をするにはその ような最悪のシナリオを考えておくことが大事だということです。
要するにインフレほど手をつけられない火事はないということです。 貨幣価値が落ちるわけですからね。せっせと貯蓄していたお金の価値が 落ちるわけですから、ポートフォリオとしては貯金に変わる他のものを 持っておけと言っているわけです。保険として、円安に備えてドル預金 をすることも一案として勧めています。インフレ下で円安になると金利が 下がることが予想されますから債券を同時に持つことは勧めていません。
以前この日記でも言ったかもしれませんが、一番有効な投資は自分の 価値を高めるための投資を中心に考えることです。 投資で価値を高めるために勉強する時間があったら仕事で会社の人間に 自分を認めさせる方がサラリーとしてリターンが返ってきて給料が上がる ということです。
結局のところ、儲け話に引っかかることの無いよう、まずは自分を磨け と言っているのです。そうすることでリスクの無いリターンを受け取れ るのです。
ある意味、生き方を示唆している様にも思えます。この本。
はい。今日は雨ときどき曇り。(東京地方)
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