政府の中で意見が統一されておりません。 金融監督庁は再注入なくとも金融危機の心配は無いと言い、 財務省は3月末までに再注入をする必要があると言ってます。
首脳会談で小泉首相は「不良債権処理を含めた総合的なデフレ 対策を新たに取る」と説明。両首脳間で公的資金などで突っ込 んだやりとりはなかった模様。しかし、米政府の関心がすでに 不良債権問題に絞られているのは明らか。改革支持を表明した ブッシュ大統領も不良債権問題解決の決意を表明した日本側に とりあえずゲタを預け、処理策を注視する姿勢を示した格好。
18日の衆院予算委員会で竹中経済財政担当相は「特別検査の 結果に問題が生じれば、非常に早いアクションを取らなければ ならないが、年度内に投入が必要という発言はしていない」と 微妙に軌道修正しました。ですが、「次の決算(3月期決算)で 投入が必要な状況にあるとは聞いていない」と明言した柳沢 金融相の慎重姿勢とは明らかに一線を画しています。ここでも 意見の不一致があります。
資本注入の段取りを進めるのが手間取るのには理由があります。 前回大手を始めとする銀行が公的資金の注入を受けた(させられた) 時には銀行側を強姦した印象が強く、それがイヤで割りとまとも だった東京三菱は真っ先に返還しましたね。あれは国からいちいち 口を挟まれるのがイヤだったから。言われたことはやらなければ いけない義務が生じてくる。そうなるとガラス張りになってしまい、 言わなくてもいいことまで言わなくてはなりません。ある一定の 検査基準によってそれまで大丈夫だった貸付先までもがグレイゾーン へ追い込まれて、その挙句に不良債権と化してしまう恐れがあり ました。連結決算が目の前に迫っていた時期でしたので、特に業績 の良くない子会社を保有している企業は、単体ではいいのにそんな 子会社を保有しているがために親会社まで不良債権と同一視されて しまうのです。今では会計制度の変更により当たり前の評価となり ましたが、企業を支援する側に立っている銀行としては、助けるに 助けられないことになてしまうんです。それらの情報の開示具合が 我々には見えないところが評価をしづらいところです。銀行自身と 金融庁が情報を握っているでしょうから。むちゃみやたらと開示を してしまうのも困りもんですが、公的資金を入れるかどうかを 議論するのであれば、ある程度の情報開示は必要でしょう。
ブッシュ大統領は会談後、「小泉首相のリーダーシップに信頼を 寄せている」と述べたといいますが、慶応大学教授の榊原氏が 言っているように、アメリカは景気回復の兆しが見えてきたとこ ろである程度余裕があり、厳しい要求とはならないと考えられます。 オレは大丈夫だからお前のことはお前自身で始末しろってな感じ。 自国が厳しいときはそんなことは言ってられませんから、榊原氏が 言うことは的を得ているかもしれませんね。
揺るぎ無い構造改革への意気込みを小泉首相は強調しておりますが、 時間が無いことで無理やり通してしまうことだけはごめんです。 やはりできるだけ刺激の少ない効果のある方法を考え抜いてからに して欲しいもんです。特に信用創造をする銀行に対しては。
銀行にだけなぜ手厚く生きる手立てを考えるのか?って思うで しょうが、信用創造をする銀行の役割は日常生活にまで関係して おりますので、ここがイカれてしまっては我々の生活が混乱して しまうことは認識しておかねばなりません。今や銀行システムは 生活に無くてはならないものとなっております。銀行内部の構造 改革は当然必要ですが、システムそのものを壊してしまうのは 誰の得にもならないと言いたいんです。
信用創造については、いつか詳しく書いてみたいと思います。 実はこの信用創造が景気回復のカギを握っていたりしますから。 もしかすると構造改革よりも効果があるかもしれません。 ま、いずれってことで。
はい。今日は曇りときどき晴れ。(東京地方)
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