| 2001年08月16日(木) |
地元商店街の1ページ |
帰省するといつも立ち寄る久留米市街の一番街というアーケード街にある CDショップ(昔でいうレコード屋ね)があります。高校生の時からお 世話になっておりましたが、今日店長にあいさつに行った時にこっそり 耳打ちされました。
「店やめるけんね。」
わたしゃあ、?????ってな感じでしたが、閉店セールのチラシを見せ られた時には本当にやめちゃうんだなって、言葉を失いました。 10月までの閉店セールですから、きっと10月いっぱいでお店を閉じる んでしょう。ですから、盆と正月しか帰省していないわたくしにとっては、 今日が店長と最後に会える日だったんですね。会えてよかったのか、もう 会えなくなるのでよくないのか、気持ちは複雑です。
高校時代に通っていたときは、その店の店長は別の方だったんですけど、 常連であったがためにいろんな融通をきかせてくれたお店でした。 販促用のポスターや、時にはアイドルの立て看を優先的にもらったり、 ある時にはコンサートチケットのいい席をこっそり売ってもらったりと、 そりゃあ数えれば限りないぐらいわがままさせてもらっていました。
社会人になってしばらくはご無沙汰していたのですが、ある時立ち寄って 今の店長と話をしていると、なんとインターネットで通販を始めたと。 いくつか欲しいCDもあったので、試しにやってみましたが、発売日に 必ず欲しいCDじゃなければ、2枚以上で送料タダという魅力もあり、 またお店の売上にも貢献できるし、自分としては利用するしかないと 思い、今までずっと利用してきました。
でも、やはり地元商店街の通行量が激減したこと、また本屋から進出して きた某CDショップの「TSUTAY○」に中高生が行き出したことが大きい ようです。久留米も他の市と同じく郊外店の進出のために市街地のお店 から客足が離れ、また車を持つ若い世代が増えたことで、なおさら市街地 よりも郊外店の方へ客足が移ってしまっている現状を打開する手だてが 見つからぬまま現在を迎えているそうです。そういや今日も自分がお店へ 顔を出した時は、お客さんがひとりもいなかったもんなぁ。あとから ポロポロと入って来ましたが。
昔はスタッフの方も3〜4人くらい常にいらっしゃったお店も、今や おひとりしかいなくなってしまい、しんどい毎日とのことです。 他の場所でテナントとして入る場所を検討したそうですが、いい条件の ところが見当たらず、やむなく閉店することに決めたそうです。
自分の実家もそうですが、個人営業の小売店は、お値段で勝負するわけ にもいかず、やはりアイデアと実行力が無いと生き残っていけない時代に 入ったようです。そういう意味では、スーパーやCDショップなどが戦略 として行っている数の論理(つまり店舗を拡大して売上を伸ばす)しか 生き残る道が無くなってきているのかなって思います。
現状の店舗数ではどうしても売上が伸びない。じゃあ、店舗数を増やすか、 なんて、資金力のあるところにしかできない発想ですが、現状のまま 落ち込んでいくのを指をくわえて見てるしかないかというと、そこからが 決断の仕方なんですね。大型店にはそれができる。でも個人店舗はそれが できない。そこに決定的な違いがでてきます。
狭い範囲だけでも商売が出来た昔に比べて、商圏の拡大が店舗のスタ イルを変えていく時代の流れに、ついていけるかどうかが問われますね。 やはり老夫婦にはついていけない時代となってきました。>両親のこと 小泉君が改革を断行する前に商売を止めた方がいいのかな?マジで。
はい。今日もいい天気でした。(九州北部地方)
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