2008年04月21日(月) |
米金融大手、サブプライム損失4兆1千億円超 |
米金融大手、サブプライム損失4兆1千億円超
米金融大手10社のうち18日までに08年第1四半期決算を発表した「9社のサブプライム関連損失の合計が、400億ドル(約4兆1千億円)を超えた。前の四半期の10社合計より300億ドル少ない」(朝日から)前四半期決算は700億ドル(7兆7000億円)という凄まじさである。
エンピツに引用したとおりシティグループ〔従業員37万人〕で累計損失が4兆6000億円というから信じられない数字である。情報のプロであるはずの世界的な銀行が何故このような被害に遭う・・・どこが狂っているのか。進化した金融システム自体は狂っているのかもしれない。経済史において、今回のサブプライム損失問題は、ブラックマンデーや世界大恐慌と肩を並べる事態になっていることは確かである。このテーマに関心のある方は、以下をお読みになったら如何でしょう・ ラビ・バトラ氏の最新刊「資本主義大爆裂」の予測。 http://blogs.dion.ne.jp/bodhisattva/archives/6793548.html
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 米金融大手、サブプライム損失4兆1千億円超 2008年04月19日19時17分朝日新聞 【ニューヨーク=都留悦史】米金融大手10社のうち18日までに08年第1四半期決算を発表した9社のサブプライム関連損失の合計が、400億ドル(約4兆1千億円)を超えた。前の四半期の10社合計より300億ドル少なく、投資家の間にはひとまず安心感が広がった。だが、損失拡大への懸念は依然くすぶる。 「ウォール街を30年見てきたが、08年1〜3月期は相当厳しかった」。証券大手メリルリンチのジョン・セイン最高経営責任者(CEO)は17日の決算発表でこう漏らした。 大手では唯一、3四半期続けて当期赤字の同社は、サブプライム関連などの債務担保証券(CDO)の保有残高が昨年12月より約15億ドル増えた。契約料を払ってリスクを肩代わりしてくれる保証会社が破綻(はたん)するなどして、圧縮したはずの関連資産が戻ってきたのだ。今後さらに損失を出しかねないCDOの増加は、「問題の根深さを印象づけた」(邦銀関係者)。 最大手シティグループも、証券化商品の評価損に加え、「モノライン」と呼ばれる金融保証会社との間で結んだ保証契約にまで損失が拡大。昨夏以降の損失額は10社中最大の460億ドル近くに達した。 両社はこれまで、ともに2度にわたって巨額の増資を実施し、損失を穴埋めする資本増強策を実施した。だが、追加損が止まらないため、今期は大規模リストラに打って出た。メリルリンチは約4千人、シティは9千人を減らす計画だ。このほか、当期赤字に転落したワコビアは70億ドルの資本増強策を発表した。 追加損失にもかかわらず、各社の対策を投資家は好感し、ニューヨーク株式市場では4日続けて上昇、約3カ月ぶりの水準まで値上がりした。 大手の損失総額が前期より大きく減る見通しになったことも株高を加速させた。3月は金融不安が極度に高まっていたが、「厳しい局面を反映した決算で底が抜けなかったことが安心材料につながった」(米証券アナリスト)。 とはいえ、米国の景気悪化が本格化すれば、「再び金融不安を呼び覚ます」(米証券大手リーマン・ブラザーズのアナリスト)との声も出ている。いったん落ちた損失計上のペースが、第2四半期以降に再び加速する恐れもある。 アサヒ・コムトップへ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 英銀大手RBS、2兆円増資へ 2008年04月19日01時24分朝日新聞 【ロンドン=尾形聡彦】英銀大手のロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)が近く、大規模な増資に踏み切る見通しだと18日、英国の主要メディアが報じた。増資規模は約100億ポンド(約2兆1千億円)に上り、英国企業では過去最大規模の増資になるという。サブプライム問題を巡り、英国市場では、金融機関の経営不安について懸念が根強いだけに、今後同様の増資が相次ぐ可能性もある。 複数の英メディアは、英国の中央銀行「イングランド銀行」が来週にも、価値の下がっている不動産関連の証券などと、英国債との一時的な交換を認める見通しだと伝えている。米国の動きに追随して、公的関与を強める形で、金融機関の資金繰りを助けるのが狙いとみられる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー シティグループ、赤字51億ドル 2四半期連続で赤字 2008年04月19日01時25分 朝日新聞 【ニューヨーク=丸石伸一】米金融最大手シティグループが18日発表した08年1〜3月期決算は、当期損益が前年同期の50億1200万ドル(約5200億円)の黒字から51億1100万ドル(約5300億円)の赤字に転落した。サブプライム住宅ローン関連の評価損などで計150億ドル(約1兆5500億円)以上の損失を計上したのが響き、2四半期連続の赤字になった。全従業員約37万人のうち新たに9千人を削減するリストラ計画を明らかにした。 シティは07年10〜12月期までの2四半期で、貸し倒れ引当金などを含むサブプライム関連の損失計300億ドル(約3兆600億円)強を計上。だが、保有する証券化商品などの価格下落が続いたため、さらなる追加損の計上を迫られ、サブプライム問題が深刻化した昨夏以降の損失は総額450億ドル(約4兆6400億円)を超えて米金融大手10社で最大規模になった。 巨額の損失を穴埋めするため、シティはこれまで2度にわたって計220億ドルの資本増強を実施した。 だが、その後も追加損が止まらないため、9千人にのぼる大規模リストラを新たに打ち出した。すでに昨年、約1万4千人を減らし、今年1月には約4200人の追加リストラも発表していたが、一段の経費削減策に踏み込んだ。 17日には北米のリース事業などを米複合企業ゼネラル・エレクトリック(GE)傘下の金融会社GEキャピタルに売却することを発表しており、資産売却も加速させている。米アナリストらの間では、3度目の増資が今後検討されるとの見方も出ている。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー サブプライム シティ累損4.6兆円 1−3月 2期連続赤字決算 2008年4月19日 東京新聞朝刊 【ニューヨーク=池尾伸一】米金融最大手シティグループが十八日発表した二〇〇八年一−三月期決算は、米サブプライムローン問題の焦げ付きが膨らんだことなどから百五十二億ドル(一兆五千六百億円)の損失を計上、純損益は前年同期の五十億一千二百万ドルの黒字から五十一億一千百万ドル(約五千二百億円)の赤字に転落した。四半期ベースで二期連続の赤字になった。 シティは収益回復を急ぐため、従業員約三十七万人のうち九千人を追加削減する方針を明らかにした。同社は昨年十−十二月期にも四千二百人の削減を発表している。 サブプライム関連ではシティは十−十二月期にも百八十一億ドルの損失を計上しており、二期連続の巨額損失の発生。同問題が本格化した昨年夏以降の関連損失は累計で約四百五十億ドル(約四兆六千六百億円)に達した。 ただ、市場では評価損の大きさが予想を下回ったとしてシティの株価は上昇している。 サブプライム関連が直接原因の損失は六十億ドル。サブプライム以外の住宅ローンの焦げ付きの増加や企業買収に絡む融資でも損失を抱えた。 また、住宅価格の下落や失業の増加でクレジットカードなどを通じた一般消費者向けの融資でも焦げ付きや延滞が増加。米国内で二十二億ドルの損失が発生したほか、メキシコ、インドなど海外拠点でも損失が拡大した。
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