2003年01月29日(水) |
熊谷組の借金棒引6500億円 |
1月23日ハザマの債務免除のことを書いた。なにしろ、債務3676億円に対して、2回にわたって、2450億円の債務免除を受け取るのである。この借金棒引の割合は、実に65パーセントを超える。自己責任を標榜する社会体制の中で、このようなことが行なわれるのがよいことなのだろうか あまり気が進まないが、熊谷組のことを記述しよう。ここは2001年3月期に総額4500億円の債務免除を受けた。そして、「2003年3月の連結有利子負債残高は5120億円」(25日 日経から)である。しかし、これだけの借金を抱えての企業の存続は無理のようだ。「三井住友銀行は、・・・熊谷組に債権放棄など2500億円を超す金融支援をする検討に入った」(同)という。内訳は債務免除2000億円と500億円の債務の株式化だ。 借金を棒引きしてもらえば、膨大な免除益が発生する。実際はこの免除益を上回る不良資産が借方に存在しているのだ。熊谷組は銀行より総額9620億円を借り入れて投資したが、6500億円相当の資産は価値がなくなったことを意味する。この割合は、67.6%でハザマよりも高い。こんな重病人を生かそうとするのだから、今度は免除を受けていない企業が病にかかる番だ。
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