『日々の映像』

2003年01月26日(日) 真実を言うか ごまかすか

 政府は、国民に真実を言うと支持率が下がると思っているのだろうか。大事なことはごまかして置いたほうが良いと思っているのだろうか。少なくとも、政府は、国民に対して真実を言っていないと思うことが多い。そして、国民負担増のようなテーマは、なんとなくごまかすように思えてならない。
 例を少々挙げてみよう。先月決まったタバコとビールの増税だ。昨年の11月9日に記述したが、タバコの税収は既に、2兆円を越えている。ここに1箱20円の増税となったので少なくとも3000億円を超える増税となる。350ミリの缶ビールが、10円の増税となったが、これによりどれだけの税収増となるのだろう。この発表がない。これらの全体像は、国民に対してごまかして置こうとの姿勢ではないだろか。
 政府は減税の時、それなりの発表をする。先月地方税を含めて、1兆8000億円の先行減税の時は、それなりの発表をする。しかし、社会保障費の負担増が2兆円に達することを国民に対して説明していないようだ。「社会保険料引き上げなどの影響で家計や企業が負担する社会保障費は、前年に比べ約2兆円増えることが明らかになった」(20日 読売)詳しくは省略するが、2兆円もの国民負担増であるから、政府は、国民に対して説明すべきではないだろうか。これも真実を言うと支持率が下がると思い避けているのだろうか。
 日本の家計は、ここ3〜4年で表のとおり急速に悪化している。99年ごろまで、10%余りの貯蓄が出来ていたが、02年(推計数字)でアメリカ並みの4・5%に減少している。収入が増えずに、負担のみ増えていくので、多くの家庭で貯蓄が出来なくなってきている。これが当面の真実なのだ。

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石田ふたみ