不快なニュース、それは北朝鮮に関することだ。これは私1人だけでなく、日本のほぼ全員が同じ思いであると思う。毎日膨大な北朝鮮に関するニュースがある。ここで少々のニュースを列記してみよう。 米国務省の報道官は2日の記者会見で「米政府として朝鮮民主主義共和国への食糧支援を継続する方針を表明した」(3日読売から)米国は、北朝鮮の最大の食糧支援国なのだ。 北朝鮮の各紙は共同社説を発表した。その題は「偉大な軍事優先の旗に従って、共和国の尊厳と威力を高くとどろかせよう」であった。内容の一部を引用すると「全朝鮮民族は米帝国の戦争策動に団結した力で断固たる反撃を加えるべきだ」(3日 朝日から)としている。 欧州連合(EU)は8日、「食糧不足が深刻化している北朝鮮に950万ユーロ(約12億円、穀物約3万9000トン)の緊急食糧援助を行なうと発表した」(8日 朝日から)EUは「冬季の食料不足によって、特に子供たちの栄養不足が深刻化しそうだ。苦境にある人々を救うという基本的な人道原理からの援助だ。」(同)としている。 国連の世界食糧計画(WFP)は「北朝鮮で配給される援助食糧の不足が深刻化していることを明らかにし、今年第14半期分として8万トンの緊急支援を」(8日 朝日から)と支援各国にSOSを発している。 「北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会」(救う会)に全国から拉致ではないかとの調査依頼が120件150人になった。この行方不明者の内40人の実名と写真が公開された。 北朝鮮が核拡散防止条約(NPT)からの脱退を宣言した。北朝鮮のドイツ大使は、NPTからの脱退から関連して記者会見し「米国が北朝鮮に敵対政策を続けるならば、戦争布告を考慮しなければ」(11日 毎日から)との考えを表明した。米国から食糧の支援を受けている国が「戦争布告も考慮する」ではもはや、お笑いの世界の話ではないか。 日朝交渉の目前の課題である拉致家族の早期呼び戻しの交渉は極めて難しい段階になって来たようだ。核開発という「恫喝戦術」を繰り広がる北朝鮮にとって家族の帰国などは取るに足らないテーマなのだろう。ここにも、ロシアと同じ人権軽視の思想がありありと読み取れる。北朝鮮当局は、日本の世論全体を敵に回すデメリットを考える余裕を持ってもらいたいものだ。
|