ホンダは、燃料電池車を日米で発売することを発表した。なにしろ、この電池車は排気ガスがゼロの究極の低公害車だ。
トヨタも年内に発売すると発表しており、日本の2大メーカーが世界の燃料電池車のトップランナーになる。この燃料電池は、電池という名前がついているが「むしろ水素を燃料にしたミニ発電機」(8月14日 毎日から)なのである。
この燃料電池の小型化も時折報道されていたが、荏原が水素ボンベ方式で先行する。この方式では一般に普及することは無理のようで、都市ガスなどから水素を分離する方式での燃料電池の発売は、04年の発売が焦点となっている。
「電機・機械各社は据え置き型の出力一キロワットクラスの燃料電池で、先ず戸建て住宅向け市場を開拓しようとしている」(同)というから、まもなく、ミニ発電機付きの住宅が登場するのだろう。
現在の目標価格は「50万円が1つの目安」になるという。ここまでは、時代遅れの私の頭でも少々理解が届いた。しかし、ノートパソコンに外付け出来る超小型の燃料電池には驚いた。
「カシオ計算機は、メタノールから燃料の水素を取り出す『改質機』という装置を組み込んだ小型燃料電池を開発した」という。この燃料電池の最大の技術は、水素を作る改質装置にある。「数百点の部品が必要な改質器を小型・軽量のモバイル機器に搭載する事は無理」(同)とされてきた業界の常識を覆したのだ。
現在のパソコン電池は2〜3時間が限界だ。カシオは04年度中に写真のように燃料電池を外付けし、連続20時間使えるパソコンを売り出すという。それにしても、水素を燃料とする発電がこれほど小型化されるとは驚きだ。日本は燃料電池技術で世界をリードしている。
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