あるマスコミの関係の方の取材を受けた。 毎回そうなのだが、必ず乳がん告知から今やっていることまでを 聞かれる。(←取材だから当然よね、はは)
で・・・私が毎回泣きそうになるポイントがある。 『抗がん剤治療の副作用』。 ここを語る時には、どうしても涙が出そうになる。 私が一番、自分がガン患者なんだと実感していた時期だからだろう。 吐き気と倦怠感でのたうちまわっていた頃。 自分の寿命を嫌でも感じたあの頃。 髪の毛は抜けて、落ち武者みたいな頭。 うん。やっぱりきつかった。 楽じゃあなかった。
患者会の横にあるソファーに横になっている女性。 「大丈夫ですか?」と尋ねると 「あ・・はい。いや・・抗がん剤を昨日打ったばかりで・・」 とても辛そうだった。
抗がん剤は正直もう打ちたくない。 もしも再発しても、打ちたくない。 しかし・・・私はホルモンもマイナスだしなあ。 治療はきっと、抗がん剤になるんだろう。 こりゃあ、嫌でも再発しないように、きばいやんせをするしかない。
最近腰が痛くて、夢の中で主治医から 「再発です。治療をしましょう」というお告げをもらってしまった。 朝起きて、とことん嫌な夢だと思った。 その日、主治医に偶然会った。そしたら先生が 「おう、相変わらず元気やねえ!はっははは」と言ってくれた。 やっぱり、夢は夢だ。そう思った。
一見、すっかり元気に見える私だが、やっぱりふと考えることがある。 きっと皆、そうなんだと思う。 体は元に戻っても、やっぱりガンという告知を受けてからは 心のどこかに、ほんの隅っこかもしれないけれど、 考えることがある。 一生付き合っていかなくてはいけない病気だもの。
でも・・今、考えることが少なくなってきているのは 忙しいから。毎日が充実しているからだと思う。 楽しいことのほうが多いから。 家にじっとしていたら、こうはいかなかっただろうと思う。 乳がん患者として、やれることがたくさんあると知ったから、 がんばっていけるんだと思う。
がんばるのじゃ。私。 ↑みんなからは、「がんばって、でもがんばらないで」と矛盾した ことを言われるが(笑)。
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