入道雲 |
今日、帰宅したら食べ終えたすいかの皮が皿の上にのっていた。 そしてそのそばに寝ころんだら、だるい、あまったるい匂いがした。 あぁ、これが夏の匂いだ、と思った。 江國香織の小説に「すいかの匂い」というのがある。 短編集なのだけれど、あたしが感じたすいかの匂いの感覚ととても似ている小説だ、と思う。 そしてこの小説は決まってあたしにけだるさを誘う。 その感覚は決して嫌いではない。 夏のどんよりした空気も、なき続けるセミの声も、蚊取り線香の匂いも。 でも、あのギラギラと輝く太陽はうらめしくなるほどきれいだと思う。 そしてすぐ乾く夏の洗濯物があたしはだいすきだ。
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2001年07月24日(火)
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