バビロンまで何マイル? もくじ|戻る|次へ
遠くまで来たと思って 風を振り返る 自分が今まで何をやってきたか。いろんなことがあったし、他の人よりはちょっとだけ、変わった道を歩いてきたかも知れない。 けれどそれが、決して他人に自慢できるようなものではないと気付いたのは、情けないことについ最近のことだ。 それでもどうして不幸自慢なんかしてしまうんだろう。 つまんないことで他人の同情を引こうとしている自分に気がつくたび、そのバカさ加減に呆れる毎日。 行っても 行ってもどこかへ 行きたいと思う 自分はどこに行くのか。どこに行きたいのか、未だによく分からない。 漠然とした希望はあるが、それが現実のものになるかは全くの未知数だ。 こうやって月日だけが過ぎていくんだろうか。 そんな風に思ってんならこんなところで愚痴ってないでさっさとそれに向かって動け、と自分でも思うのだが。 大人になったと思って 自分を振り返る 歳だけは取った。けれど10年前と比べてどうだろう。すこしは「大人」になったんだろうか。 そもそも「大人になる」って何だろう。結婚することか?子供を育てることか?…私はどうも「大人の条件」というものを妙な方向に考えてしまっているような気がする。 だがまあ、こんなことを考えてるようではきっと私は「大人」ではないんだろうな。 さびしい さびしい 誰かに会いたいと思う 「だれからも愛されないということの自由気ままを誇りつつ咲け」と言う短歌(枡野浩一「てのりくじら」)を自分へのエールだと思って長いこと生きてきた。 今はちょっと違うかも知れない。少なくとも、私が死んだら泣く人がいる。それが分かってしまったから、一人ぼっちになるのがよけい怖い。 でもそれで良いんだと思う。世間と関わらずに生きているという子供じみた幻想から抜け出すことができたのだから。その代わりに「他人を悲しませてはいけない」という責任を負っただけだ。そしてそれを背負うことは嫌な気分ではない。それは、生きていくためにはけっこう重要なことだとも思う。 「無駄だろう?意味ないだろう?馬鹿だろう?今さらだろう? でもやるんだよ!」(同) 私はまた、しょーもないことを悩み、どうでも良いことでも笑いながら、これからも生きていくのさ。 だったら少しでも楽しい方が良いじゃないか、と今は思っている。 「彷徨」 作詞:山田ミネコ (「最終戦争伝説」イメージ・アルバム所収)
かをる
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