消えてゆく小さなこと


消 え て ゆ く 小 さ な こ と

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1920年03月01日(月)

こんなにきれいな夕空を感じたのは
本当にいつ以来か

時間を止めた
全ておいて佇む
自分だけの時間

しっとり静かな黄昏
ゆっくりと暮れてゆく
あたたかさも冷ややかさもなく
風もなく湿り気もない

何の感覚もない
空気だけがある感じ

山の端が深い藍になって濃くなってゆく
茜の夕映えも暗くなってゆく
静かで
慌ただしさを忘れた
喧騒を忘れた
街中にいてこんなに静かな時間があった

この色を見ていると
誰の幸せも祈りたくなる

昨日の夕日もほんとうに大きかった
時間に余裕のある日は
いとも簡単に美しいものに出会える




天窓より          


−ともすれば消えそうになる自分を見失わぬよう−       

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− ささやかに −          

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日付は通し番号として記しています         


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