+--- Cinema Memo ---+
■ 初の劇場鑑賞アジア映画「インファナル・アフェア」
2003年12月20日(土)
警察学校で優秀だったがために、警視からマフィアに潜入することを命令されたヤン。一方、マフィアのボスの指令を受け警察官となったラウ。相反する世界に潜入させられた18歳の二人は偽りの生活を10年続けていた。ある日、麻薬捜査の失敗から警察とマフィアそれぞれの内部に潜入者がいることが発覚。裏切り者を探し出すことを命じられた二人の運命が、ついに交錯する…。
監督-----アラン・マック 出演----アンディ・ラウ トニー・レオン ケリー・チャン
音楽☆☆.5 ストーリー☆☆☆.5 映像・演出☆☆☆☆ 俳優☆☆☆☆ 総合評 ☆☆☆☆
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私はアジアの映画は俳優さんにはほとんど詳しくありません。理由はいろいろあるけれど、顔・名前が覚えられないのと、欧米系の俳優・女優へのミーハーな嗜好が得られない、が大きな理由だと思います(すみません、偏ってて)。よって初めて劇場で見たアジア映画がコレでした。なんたってストーリーがもろに好み…!!! 噂を聞いたときはう〜んアジア系か〜大丈夫かな〜と自分の嗜好と違うので尻込みしそうになったのですが、本作を観たお友達Hさんの感想に突き動かされ、劇場に足を運んだのでした。
観始めてしばらく、顔を覚えるのに必死。十代編から大人編に切り替わってしばらく、また主演二人がどっちがどっちだかわからなくて途惑う。とりあえず勝手なイメージで「極楽とんぼ加藤」「海東健」と命名(ファンの方、本当にすみません)でもほのかにダークがかった画像がとても美しい。
追う者・追われる者のサスペンスを巧みに描く映画的手法と、本来の使命と現実の状況にアイデンティティを失っていく二人の心理がうまく絡み合い(ヤンと上司ウォンのやりとりが秀逸)、次第に引き込まれていく。このあたりのやるせなさは、またハリウッドものとは違った味わい。何度もひやりとする場面と意外な展開があり、ラストは中国語題「無間地獄」の意味がじわりと浮き上がる形となる。
主演の二人も良かったけれど、彼らの上にいるオヤジ二人もすごく良かった。とくにウォン役、かっこよすぎ、美味しすぎ! 惚れた…! ただすぐれたサスペンス場面に対して女性絡み、恋愛関係についての場面がなぜか急にメロドラマになってしまい(音楽も酷い)、作品トータルのバランスをちょっと悪くしてるように思った。もっとさらりと描いて、彼らの人間的な側面や悲しみを逆に引き立てることもできたんじゃないかな。
でもこういう終わり方って、今の日本やハリウッドではできないと思うので、見て本当に良かったと思いました。ハリウッドリメイク版では絶対に出せない味わいのある映画でした。
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Written by
S.A.
映画好きへの100の質問
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