+--- Cinema Memo ---+
■ Beat<バロウズの妻><☆☆☆☆>
2002年08月10日(土)
麻薬所持によってアメリカからメキシコに追われた作家バロウズと、その妻ジョーン。男の愛人と旅行に出てしまった夫に取り残された彼女のもとに、かつて青春時代をともに過ごした男友達、アレンとルシアンがNYからやってくる。短い旅行に出かけた三人だが、ルシアンはジョーンを真剣に愛していると彼女に告げるのだった――なぜ、バロウズの妻は愛する夫に射殺されたのか。ビート・ジェネレーションの三大作家の人生に暗い影を落とした2つの殺人事件を実話に基づいて映画化。
監督-----ゲイリー・ウォルコウ 出演----コートニー・ラヴ キーファー・サザーランド
音楽☆☆☆☆ ストーリー☆☆☆☆ 映像・演出☆☆☆☆ 俳優☆☆☆☆ 総合評 ☆☆☆☆
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映像---光と陰、陰影の美しい映像。さらにメキシコの自然がとても美しく、山の緑や河の青が本当に綺麗な色調になっていて、心に染みる。
ストーリー---実話に基づき、作家のバロウズと彼の周辺に起った有名な2つの殺人を扱った作品。最初は雑然とした印象を受けるものの、中盤、ジョーンがルシアン、アレンと旅に出るシーンが秀逸で、普通なら同意はできかねる彼女の行動にも、なぜか納得できてしまったほど。またルシアンという奇妙な魅力を持った青年の存在がよく、親友として彼に接しながら実は内心想っているアレンの切なさや、ルシアンと顔を合わせたくないバロウズの心情も推測できてしまうのだった。
キャスト---コートニー・ラヴの磁力のような魅力が如何なく発揮されている! 私も思わず引き込まれてしまった…最初はそうでもないのだけど、次第に彼女のオーラみたいなものにやられてしまう。またルシアン役(過去に自分に惚れている男の気持ちを弄び、その相手に襲われて逆に刺し殺してしまう)のノーマン・リーダスも、「ブレイド2」とは別人のようにピュアな演出が活きてます(笑)。唯一、キーファーが男の愛人に対する態度がちょっとぎこちなかったように思えたのだが…。
私見---ホモセクシャルが随所に出てくる内容なれど、主人公の女性に一番感情移入ができた。自分の運命をある程度予知し、コントロールしていたジョーンと、自分でも制御できない魅力と呪いに人生を支配されていたルシアンとの愛は、短い旅行=ひとときの夢の世界でしか実現できないものなのだ。
http://www.m3e.co.jp/beat.movie/
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Written by
S.A.
映画好きへの100の質問
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