空中楼閣

2004年02月18日(水) はきだめ。

掃き溜めのような場所がある。
私の心の中の何処かに。
隅っこなのか、真ん中なのか。
奥底なのか、そもそも心自体がそうなのか。
はっきりと場所は特定できないけれど。
存在は確実に感じ取れる。

銀河を飲み込む混沌。
そんな飾り言葉は虚しくなるだけ。
所詮は掃き溜め。
笑っちゃうくらいにグチャグチャの場所。
アスファルトにこびり付いたガムみたいな。
雨の日に轢かれた薄ら白い蛙の屍骸みたいな。
どこまでも汚い場所。
ゾクゾクするほど汚い場所。

そんな中に潜り込んで、悠然とそびえ立つ人。
グチャグチャを掻き分けて入り込んで来る人。
いつの日か夢に見た、自分ではない自分。
決して成り得る筈の無い自分。

自分の顔を直接は見る事が出来ないような。
そんな、もどかしさ。
見る事は決して出来ないのに描き出される情景。
そんな、掃き溜めのような場所。
今日は少しだけ、近くにあるような感じがした。
あの自分が少しだけ、近くにいるような感じがした。


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亨 [MAIL]

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