ムラカミ日記...ムラカミ

 

 

加賀筒パラドクス - 2003年09月06日(土)

カガツツについてご託を並べるとき、無意識に前提に持ってきてしまっていることがある。それは、いつまでもそこに強固に愛が介在する、という事である。つまりワタシのカガツツの出発点は其処で。もうその時点で私情が入っている。見苦しい迄に逆説的だ。

それを証明したくても二人のその後を終わりまで書ききる事は出来ない。それならばせめて、予感のようなものでもいいから残せたらいい。そう思って書いている。


関係性が必ず瓦解してしまう、という事に萌える向きもあるだろう。かく言うワタシもその他のジャンルに於いては終わりが来るからこそ萌えたCPというのが少なからずある。しかしカガツツに限って云えばそういう萌えではないらしい。

永遠と言うこと。恥ずかしい云い方をすれば永遠の愛。それは確かに二次元に持ちこんで然るべき夢なのかもしれない。でもぶっちゃけてしまうとそこにリアリティはない。想いは温度がある限りいつかは冷める。不変な事なんてない。加えて其れは思春期の脆弱な思慕であるはずだ。荷が勝つのは目に見えている。

だからワタシは必死なわけだ。少しでもそこにリアリティを持たせようと足掻く訳だ。
原作、というかなり限られた情報の中でキャラクターを捉えて角度を変えて。関係性を突き詰めて。与えられたモノと捏造との間にか細い糸を一本ずつ結んでいくような作業を繰り返す。まず自分を説得できるように。それを自覚して書くようになったのはここ二年くらいだけれども、まだ終わりが見えない。気が遠くなるような作業だと思う。

それでも独りよがりな確信ならある。
あの二人には覚悟があると思う。全ての生み出した不幸を、全ての殺した可能性を何らかの形で昇華して背負っていける覚悟があると思う。ワタシはそんなようなものを託そうと思っている。
そうそれは酷く幼く少女趣味で。

終わりが来ることに納得がいかず足掻いているのはワタシなのだろう。


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