こんなセカイに誰がした? - 2003年02月18日(火) 誰がしたんだろうねぇ。 恵比寿でやってる単館上映の映画を見てきた。えらく混んでた。 ボウリングフォーコロンバイン。ドキュメンタリーにしては堅くなく。かなり面白かった。最近ダワーとかを読んでいた自分にはタイムリーに興味深かった。 アメリカの言動は、どうしていたって耳に入ってくる。やることなす事ドハデだ。たいへん判りやすい。日本人なんかよりよっぽど判りやすい。わかりやすけりゃいいってモンじゃない。思わず苦笑いが漏れる。 正義漢。(いやでも、その「これは間違っている」という感覚自体は至極マトモだと思うよ)思いこみが激しい。過剰に権利を主張したがる。短絡的。大多数の彼らにそんなイメージを持っていたが最近、一番の問題点は「想像力が貧困」な事なのかな、と思うようになった。どうしようもなく。こうしたらどうなるだろうとか、こうしたら相手がどう思うだろうとか、本当に考えてないような気がする。 学期末のレポートのためTIMEとかNEWSWEEKを読んでいて、文面にevilだとかjustice,enemyが乱舞しているのを見てひきつった。それらの単語はあまりにも主観的すぎる。 そうやって二元論に逃げ込んでしまうのも、(どこからどう見ても複合的な原因の結果でも)直ぐさま一個の「敵」を作り上げて集中的に叩くことで満足しようとするのも、彼らに想像力がない、というか考えるのが厭故なのかな、と思ってしまう。わかりやすい、どこまでも単純化された図式(そりゃあもう、ありとあらゆるところを省略した)をでっち上げて、それに沿って行動する。余計なことは考えない。少しは考えろよ。と老婆心ながらも思わずにはいられない。 若い頃から女にもてた男の想像力は犬以下だ。と言ったのはニーチェだったか。 多分彼らはその類なんだろう。 それでもこの人達ってみんなキリスト教徒なんだよな、と思うとなんだかアタマが痛くなってくる。ファンダメンダリストに至っちゃ閉口だが、それにしても教義の一番大切なことを忘れちゃいないかい。と問いたい。まあ、キリスト教徒の無茶は今に始まった事じゃないけれど。 間違いなく戦争は始まる。十字軍よろしくやる気満々のカレを画面で見るたび力無い笑みが漏れる。歴史にナニも学ばずまた惨劇は繰り返される。人間は果たして賢くなったんだろうか。 そんなことを思いながらもワタシはテレビの前でポテトチップを囓っている。 情けないけれど、ワタシもまた傍観者の一人でしかない。 ...
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