2005年12月02日(金) |
第534話 厳しい世界 |
昨日、お昼にノアを連れて森林公園に行った。
公園の入り口から少し入ったところに白い羽が散乱していた。
大きな白い丸は木漏れ日。 点々と散らばるのが羽。
真っ白で優雅な形の純白の羽。 直径10メートルほどの円を描くように高いところから撒き散らされたように落ち広がっていた。
真剣に匂いを嗅ぐノア。
サギの羽だと思う。 高い樹の上で殺されたのか。 肉食の鳥に食べられちゃったのか。
おっとり生きてるように見えるあの鳥たち、実は厳しい世界に生きてるんだね。
ノアが近づくと、ふっと垂直に羽ばたいて場所を移動するあの鳥たちを食べたのはどんな鳥だろう。
サギを食べて、その鳥は寒い夜を暖かくすごすことが出来ただろうか。 サギの命は他の生き物に受け継がれたのだろうか
ノアちん、君は家のなかで暮らすのは退屈だろうけど、お前は殺されて食べられることはないね。
自由に走り回れることはめったにないけど、おまえは飢えることはないね。
お母さんはお前の自由を奪ってることがときどき苦しいけど、お前が満腹して寝てる姿のそばにいられて嬉しいよ。
お前が幸せかどうか、おかあさんには自信が無いけど、おかあさんは間違いなくお前といられて幸せだよ。
犬と暮らすと、それまで見えなかったいろんな世界が、実はひっそりと身近に存在していたことに気づかされるなぁ。
見落としてる幸せにも、ふと気づかされるよ。
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