2005年11月16日(水) |
第529話 もうすぐお別れだね |
近所のおうちが玄関前を作り直しています。
アンティークな感じのレンガを職人さんが1個1個角度やアールを測りながら美しく積み上げています。
ノアがね、なぜか、なぜか、その職人さん(60代後半ぐらい?)にひと目惚れしたらしいです。
初めて会った日、お仕事をしてらっしゃる職人さんのことを熱く見つめながら引っ張り気味に歩いていたのですよ。
体を斜めにしながら職人さんに顔も体も向けて歩くノアを見て
「どうした?なんだ?」 優しい顔でこちらに歩いてきてくださった職人さん。 一層興奮して体までくねらせつつ尻尾を振るノア。
でもね、おじさんはおっきいワンコには不慣れだったらしく、ノアが何回か手を舐めたところで
「あー、やっぱだめだ。おっかねーや。」 と後ずさりしました。
世間ではよく「犬は犬好きを見分ける」って言うけど、そうでもないよね? 犬嫌いを見分けるかもしれないけど、犬を怖がる人のことを気に入ることもあるよね?
初日はノアを怖がってたおじさん、それから毎日のようにノアが熱い視線を送りつつ尻尾をふってるとね、その都度寄って来てくれて、昨日は初めて自分からしゃがみこんでノアをなでてくれました。
ウイリー状態で愛想を振りまくノア。
「お仕事中なのに、申し訳ありません。ありがとうございます。」 きりが無いノアを引き剥がしながらお礼を言うと
「毎日なつかれてると、可愛いもんだな。」 と笑顔を返してくださいました。
レンガはもう少しで積み終わりそうです。 ノアは毎日昼散歩のときは一目散におじさんのいる道を選ぶんですが、もうすぐ会えなくなっちゃうね。
おじさんがいなくなったら、ノアはどうするのかなあ。 そのときの様子を想像するとちょっと可哀想です。
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