2004年06月10日(木) |
第317話 ノアの楽しみ |
最近のノアのささやかな楽しみ・・・・ それは「タケノコのまるかじり」
昼散歩で出かける森林公園は、周りに竹やぶがある。 地下茎を伸ばしてきた竹が、滑り台やらシーソーやらがある芝生のはじっこに可愛いタケノコをのぞかせているのだ。
ある日私が 「これ、おうちにもって帰って食べられないかなあ。」 と靴の先で10センチほど顔を出してるタケノコを踏み折って手でちぎってみた。
ノアはそれまで何の興味も示していなかったのに (おお!) というようにピョコンと跳ねるようにして固まり、頭を傾けて興味津々で私の手元を見つめている。
皮をむいてみると、お店で売ってるタケノコと違って、妙にスカスカしていて実が細いものだったけど、柔らかいタケノコが顔を出した。 そしたらノア、 (ちょーだい!ちょーだい!) と飛びついてくる。
「食べる?」 差し出すとパクッ!と咥えて座り込み、両前脚で押さえてバーリバーリ、シャクシャクシャクと美味しそうに食べた。
・・・・美味しいんだ・・・・。 で、隣に生えてたのタケノコも同じように皮をむいて差し出すと、これまたがっついて食べる。
ためしに中指ぐらいの太さのシノ竹(っていうんだっけ?)のタケノコも皮をむいて差し出すと、ぽきぽきと目を細めて食べる。
それ以来ノアは、森林公園に行くと、とりあえずタケノコチェックに行く。 生えていると、その前でジタバタして私を見上げて鼻を鳴らす。 (とってよー。皮むいてよー) ということらしい。
毛の生えた外側の皮ごと自分でかじることはしないのが不思議。
昨日は3本生えていたので、最後の1本を私も皮をむいてかじってみた。 生でね。(笑) 青臭いけど、ほんのり甘くてすがすがしくて、えぐみは全くなかった。
「あ、美味しいじゃないの、これ」 ほんのちょこっとずつかじっていると、ノアが激しくジャンプを繰り出して欲しそうにしていたので一口ずつ交代でかじってみた。
私は1回に3ミリぐらいしか齧らないのに、ノアは一口で全部奪おうとするので 「あ、ずるいよ。」 などといいながら順番に違う端っこを齧った。
ふと気がついたら、散歩してるらしい熟年女性が怖いものを見るような顔でこちらを凝視していた。
汗
犬と一緒に公園のタケノコを生でかじってる女だもんね。
汗
かなり汗
・・・・・はははははは・・・・・・
今度は人目がないことを確認してからノアと一緒にかじろうと思う。
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