MUSIC春秋
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 2005年11月30日(水)
最後のキス

♪星影のワルツ/千昌夫




行きつけの小鳥屋さんが
今日、店舗を閉めました。

ずっと昔からあったお店で
オカメインコを買ったお店で
餌の買出しにかこつけて
大型インコやオウム達とお話したり
頭をかいてやったり握手したり噛まれたりして遊ぶのを
いつもとても楽しみにしていた
あの(→クリックプリーズ)お店です。

閉店のことは昨日まで知りませんでした。
昨日お店を訪れたのは偶然でした。
間に合っただけ幸運だったのかもしれません。
店内は少しさっぱりしてしまって
小鳥の数もずいぶん減っていたけれど
鳴き声はまだ賑やかで
いつものように
文鳥が頭上を飛びまわっていました。
むーちゃんはいつの間にか
売れてしまったようで
そのケージの場所は空いていました。

文鳥のケージの中に手を入れて幼鳥に餌をやっていた
お店の奥さんと少しお話しました。
なんでも飼料の通信販売が好調で忙しく
朝昼晩のヒナ鳥の世話に手が回らなくなって
仕方が無く小鳥の販売を諦め
飼料の製造販売のみの営業にするんだそうです。
残った鳥はすべて自社ビルの中の5階の1フロアで
放し飼いにすると言うので
時々見に行ってはだめかと尋ねてみたけど
やっぱりだめでした。

もう二度と
モモイロインコのモモちゃんやら
アケボノインコのボノちゃんやら
名前は知らないけどコンゴウインコやら
鳥の皆さんの
はにかんだようなお喋りが聴けないなんて
足できゅうっと指を握ってもらえないなんて
信じられない。
私の生きる楽しみがひとつ減ってしまいました。

「モモちゃん、バイバイやね。」
私が泣きそうな顔でモモちゃんに
話しかけるのを見て
お店の奥さんはモモちゃんを初めてケージから出して
私に抱かせてくれました。
「モモちゃん・・・いててて。」
唇を噛まれました。

バイバイ、モモちゃん。
むーちゃんも抱っこしたかったな。
むーちゃん幸せになれたかな。
鳥の皆さんがこれからも
元気で幸せに暮らせますように。



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