MUSIC春秋
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 2005年09月24日(土)
くりとくま 【くり編】

♪帝国のマーチ(ダース・ベイダーのテーマ)
               /栗コーダーカルテット


カウンター席に座りました。
お酒のメニューが豊富で
嬉しい。

季節ごとに変わる
お食事メニューも嬉しい。


昨日の続き、と言っても
場所も内容もガラリと変わって
栗コーダーのライブのお話です。

私も、そういつもいつも
胸の奥を熱く煮えたぎらせるような
ライブばかり行ってるわけでもないんですよ。
ほのぼの楽しい音楽も好きです。

最近はリラックスした雑談のようなMCは
珍しくないんですが
栗コーダーカルテットのMCは
音楽性に逆らうことなく見事なゆるゆるぶりです。
ゆるゆるナンバー1。
セットリストにもMCのところに
「のんきに進める」
と書いてある(読んでた)ほどなのです。
メンバー同士の会話を聞いていると
テンションの低い男子高校生の
休み時間か放課後って感じ。
音楽とか漫画とかそれからどうでもいい話とかで
テンションは低いけど端(はた)で聞いてるとなんか笑える、
そんなイメージ。
具体的に例を挙げますと、
「次の曲は“いつも笑顔で”です。」と言った後
ちょっと他の話をしているうちに
自分が曲名を言ったことをすっかり忘れた栗原さん。
「あれ?曲名言ったっけ?」とメンバーに尋ねると
「言ってない。」と、
ベースの関島さんも人の話を聞いてないし。
「あ、じゃあ、次の曲は“いつも笑顔で”です。」
客席は爆笑。
「え、なんで笑ったの?僕何か変なこと言った?」
「さあ?わかんない」と首を横に振るメンバー達。
誰も気づいてないってどういうことだ。
客席もおとなしい人ばかりで誰も教えてあげられない。
「そか、曲名が面白かったんですね。」
そんなことはないだろうよ。またみんな笑ってる。
「違うの?う〜ん。
 僕だけわからない何かが起きたんだな。
 まあいいや、
 全てを把握しようというのはおごった考え方です。」
うわ、オトナの発言だ。師匠、ごめんなさい。
謝る必要もないんですがまあこんな感じの
ほのぼのコンサートでした。

て、まだMCのことしか書いてないよ。
今日は長めに書きます。

栗コーダーはオリジナル曲もとてもいいのですが
カバーがこれまた素敵なんです。
色々と音楽を聴いておりますと
ロック風とかジャズ風とかアコースティックとか
曲調を変えたカバーは珍しくないので
そうびっくりすることもないんですが
栗コーダーはメンバーがそれぞれ
色々な楽器を持ちかえるものの
メインがリコーダーですから他にはないアレンジになります。
特にリコーダー、サンバ(沖縄の打楽器)、
ウクレレ、チューバ編成の
「帝国のマーチ(別名やる気のないダースベイダー)」
は面白かったですねえ。
みんな笑ってましたが、私も。
冒頭の曲名のとこに試聴リンクが貼ってありますので
これは是非聴いてみてください。
あと、前回も聴いたのですが
トイドールズの「ネリーさんだ象」のアレンジが
トラッド風でとってもかわいらしくて
バカパンクのトイドールズの曲とはとても思えないのに
ちゃんと「ネリーさんだ象」ってことはわかって
これ大好きです。
バンドネオンで弾いたらいいかもな〜。
弾きたい。練習しよ。

弾きたいと言えば
途中で登場した「アンデス25」という楽器。
ピアニカのように鍵盤にホースがついているのですが
形がグランドピアノを上から見た形のように横に広がっていて、
吹いたらピアニカの音がすると思いきや
リコーダーの音がするんですよ。
アンデスということは、
鍵盤ハーモニカならぬ「鍵盤サンポーニャ」
ってことなんでしょうか、あの形状といい。
なにがいいって、
あんなに簡単そうな楽器はなかなか無い。
(バンドネオンのプレッシャーにやられてるもんで。)
いいなあ、あれ。(懐かCM)

リーダーの栗原さんが
そのアンデス25と、ピアニカのホースを
両方いっぺんに口にくわえていて
ぼろぼろっびよよ〜ん、と両方とも落としてしまい
「ああっ!」と演奏中に情けない声を出したり、
ギターは上手だけどリコーダーはちょっと苦手な
イケメンの近藤さんが
速い曲で指がもつれる度に首をかしげるので
失敗したのが客席にばればれだったり
とてもアットホームなラ・・・
いかん、これじゃ下手なバンドみたいだ。
そ、それ以外は、
見も心も安心して委ねられる
ここちよいコンサートでした。
オトナの演奏家ですから。

で、
明日はまた胸の奥が煮えたぎるロックの
野外フェスに行ってきます。



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