MUSIC春秋
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 2005年02月11日(金)
仲良きことは美しき哉

♪光の時/栗コーダーカルテット

青い花が好き。


中学1年の3学期、
私は隣の席のH君と
それはもう、とってもとても
仲が悪かった。
私たち2人だけではなく
同じ班の男子対女子計5人で
ケンカばかりしていたので
見かねた先生の命令により
連日放課後に話し合いをさせられた。
最初のうちは
話し合いというより罵り合いだったものの
何度目かになって
どんな奇跡が起こったのかは記憶にないが、
ついに私たちは和解した。
仲が悪かった時は
本当に腹立たしいヤツだったけど
当時、裏表が激しかった私の性格を
初めて面と向かって非難したH君は
今思えば私の恩人かもしれない。
何しろそれまで私は本気で
人間、裏表があるのは当然のことで
それが正しい道理だと思っていたらしいから。

和解した後の私たちは
打って変わって気持ちが悪いほどに
仲が良くなった。
そして3学期が終わる頃の音楽の授業で
期末テストとして
隣の席の人とリコーダーのデュエットを
みんなの前で発表しなさいと
先生が言ったとき
私とH君は顔を見合わせ、
真っ先に手を上げて教壇に上がり
見事に息の合ったハーモニーで
「気球に乗ってどこまでも」を
高らかに演奏し
クラスのみんなから
“最初からそんなん聴かされたら
 あとがやりにくいやないか。”
のブーイングを含む喝采を浴びた。

仲が悪いままだったら
あの名演奏(自分で言うな)は無かったし
最初から仲が良かったら
あの爽快感は無かっただろう。

その後のクラス替えで私たちは二度と
言葉を交わすことも無かったけど
ロクなことが無かった中学生活の中で
この一件は割と美しい思い出である。

あれ?
今日私が行って来た
栗コーダーカルテットのライヴの感想を
書こうと思ったのに
なんか前フリが長くなったあげく
すっきりまとまっちゃった。
まあいいか今日はこれで。



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