「にこにこばかりもしてられない。」
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母の戒名を付けてくださった先生に 一度お目にかかってお礼を申し上げたいんです、とお電話をしたら 「どうぞ、ご放念ください。」と重ねて辞退なさる。
どうしよう、と思っていたら 「おかあさまのおいでになっていた歌会にぜひいらっしゃい。」 と2月の例会にお誘いいただいた。
「ぜひおいでになってください。12時からです。」
歌会は、おそろしい。 詠んだ歌をよってたかって評をして切磋琢磨する会だと知っている。 どれだけ母から「真剣勝負」の道場のようなところだと聞いていることか。 それも「言葉の剣」の剣豪たちの切りあいですよ。歌会なんてとこは。
ひええ、そんなおそろしい、と口ごもっていたら 先生お察しくださったのか 「座ってるだけでよろしいですよ。歓迎します。」と優しい物言いでお誘いいただいた。
おめにかかりたい一心で 先生主宰の歌誌の会員になることになりました。 なんていうご縁かと思う。
1年分の原稿を11月に送っていた母。 今年の12月号まで 誌上で母に会えます。
斬り捨てられないようにそうっと見物だけしてきます。
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