「にこにこばかりもしてられない。」
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家の大掃除をする。 ソファーを動かし、絨毯を敷き直し、床の間を整える。 母が寝室と書斎にしていた部屋もしっかり掃除機をかける。 資源ごみに出せるようまとめられるものを次々と仕分けする。
作業場を片づけていたら トルソーに作りかけの春のコートがかかっている。 あとはボタンホールとボタンだけだ。 軽い生地。 あったかくなったらこれを着て金剛山に行くつもりだったんだろうな。
レースを縁どりにしたチュニックも作業台に残っていた。 流行をはずさないねぇ。
服の型紙は たぶん 古紙の資源ごみに出すんだろうけれど とても出せない。
帽子の台がたくさん整頓されて並べてある。 母は帽子を作って売っていたこともあった。 ベレーやキャスケットの台が一番手前においてある。 何十個も帽子が出てきたけれど 買った帽子はわたしがあげた麦わら帽子だけだった。
土地の権利所が見つからないーと言うので ヒゲ君と兄に次々と小引き出しを渡して中身の点検をまかせる。 古い古い書類がどんどん出てくる。 めずらしいコインやめずらしい勲章なんかも箱に入ったまま出てくる。
男の子ていうのはああいう宝探しみたいなことをしてるとおとなしいのね。
土地の権利書は、和紙に書かれた古いのが 小引き出しの底紙の下から出てきた。
「いやあ、よかったよかった。さあ、じゃあ、もう飲んでええなぁ。」 とおっさん二人は4時過ぎから飲み始めたので 八宝菜と餃子を作ってあてがっておいて 母子でお買い物に出かけた。
なんだかくたくた。
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