「にこにこばかりもしてられない。」
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昨日のネコとりのおじさんがやってきた。 すんごい酒くさい。
「ワシ、どっかで新しいネコひろてきたろか?」
相手はヤクザ崩れの酔っ払いである。 正しいツッコミなんかとうていきかないタイプのイキモノである。
にっこり笑って、 「それがな、おとうさん、うちのネコ、あれから帰ってきたんやわ。」 「えっ?」 「ありがとう、昨日、私、あんまり落ち込んでたから心配して来てくれたんや。」 「え?うん?かえってきたんか?ネコ?」 「うん。うちのネコ、帰ってきたわ。 そやけど、おとうさんから聞かせてもらったから、外に出て行けへんように気をつけるわ。ありがとう。」
ニコニコと話し掛けながら、 おじさんの落ち着きない目の動きから、うちのネコだと知って狙ってやったのかな、と勘ぐる。
おじさんの町内で猫害がひどいのは事実だろうし、 隣のうちの町内まで巻き込むにはどこかの飼い猫をやって、 ことを大きくするのがうまい手だとでも考えたのかもしれない。 おおかたそんなことだろうか。
「昨日も、ネコ捕まえて、ほりにいったんや。」 「まー。おとうさん、気持ちもわかるけど、化けて出たらかなわんやん。」 「わはは。そんなもん、こわあれへん。」
「自治会長には言うてくれたか。」 「伝えといたよ。」
このおじさん、昨日から「アンタとこの自治会長に言うといてくれ。」をしつこく言うのだ。 昨日、出かけるついでに自治会長のおうちによって、ネコの一件は話しておいた。 自治会長はふーん、と、眉にシワを寄せ、 居合わせた副会長は「賠償や。」と言い捨てた。 2人とも、なんやおかしいな、という顔で聞いていた。
「ワシのことは言うたらわかる。もっぺん自治会長に言うといてくれ。」 「わかった。今から行ってもっぺん言うてくるわね。」
自治会長にすんません〜またネコのことですー。とうかがう。 「どした。訴えるか?」(←気が早いです自治会長) 「いえいえいえいえ。実はあれから保健所行って取り返してきましたー。」 「生きとった?よかったのぉ。 いやー、ワシなぁどっかでネコ拾ってきたろかと思うとった。」(←このへんの年寄りはみんな考えることが一緒なのか?)
自治会長、昨日あれからグランドゴルフの集まりで、 うちのネコの件をみんなで話してたんやという。 「犬は飼い離しをせん、という、条例があるんやが、ネコはそういう生き物やないもんでな。 困ったなぁ、ていうてたんや。」
またそのネコとりおじさんが来て、 しつこく自治会長にこの件を話しとけて言うんです。 ワシのことは知ってるはずやていうんですけど、お心当たりないですか?
自治会長考える。 どんなんや? あれこれ聞いて、 背中に彫り物の入った元ヤクザさんです。と言ったところで、ピーンときた。 「あっ、なんや!わかった。またあいつかー!」 なにやら自治会長よくご存知のようです。 「前にもなぁ、別のことでなぁ、きつういうたったことがあったんやけどなぁ。 ・・わかった。うんうん。わかりました。ネコ戻ってきてよかったなぁ。」
自治会長にお任せしとこう〜。 アタシ、忙しいのよ。 オッサンのひまつぶしなんかに関わりあってるヒマなんかないのよ。
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