「にこにこばかりもしてられない。」
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2001年09月12日(水) アホウ

湾岸戦争が始まった時、
私は社会に出たばっかりの小娘だった。

会社のテレビで戦争の中継を見た。

うそだろ。
戦争やってる。
本当に戦争やってる。

私、こんなとこで、コンパニオンのおねぃちゃんのプロフィールに
スリーサイズ書き込んでる場合じゃないんじゃない?

沖縄から、アメリカの船が出てる。
戦争に行く船が出てる。
やたら、同盟国だなんだって急に言い始める日本政府。
緊迫感のない役人の会見。


戦争だよ?
私の母が子供のころB-29の機銃掃射で死にかけた、あの戦争だよ。
裏山にそのままになっていた防空壕のぞっとする匂い。
日常が戦争だった50年前。

この戦争はどうなるの?
どう言い訳したって、日本が「敵」に見えるはずだよ。
自衛隊で、戦争するの?

この戦争、止められるの?
どうしたらいいの?


「おー!やっとるなぁ!」
チーフがテレビを見ながら、野球かサッカーでもやってるように言う。
「どうしたー。心配してんのか!」
「この戦争、やめさせる方法ってないんですかねぇ・・・。」
チーフ、のけぞって大笑。
「キミ!キミの小さい頭で考えたってなんともならん!そんな小さい頭で!」
う。
「ほんっまに、キミはアホやなぁ!」


仕事に戻った。
戦争は続いた。
そして私の日常に関係なく、終わった。


だけどね、チーフ、私今でも思うんです。
小さい声でも言わなくちゃって。
何にも言わずに見ない振りして私の親達が過ごした時代を、
今度は繰り返さないって。

アホのまま、母親になりました。
強力なアホにステップアップです。


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