2006年06月20日(火) |
『うつせみ』@下高井戸シネマ |
『うつせみ』2004韓国 原題:「空き家(韓国)」「3-iron(英語)」 監督・脚本:キム・ギドク 出演:イ・スンヨン/ジェヒ/クォン・ヒョゴ/チュ・ジンモ/etc.
"この世は夢か現か幻か…。ひとは誰しも孤独を抱え、ぽっかりした虚空を 埋める誰かを待ち続ける。夫によって家に閉じ込められた女ソナ。抜け殻 の様に生きるソナのもとにある日、留守宅を転々とするミステリアスな少年 テソクが現れ、ふたりの旅が始まった。言葉を交わすことなく孤独な魂が そっと寄り沿っていく。旅の最果てにようやく訪れた、愛と喜びに満ちた 時間。はかなくも今だかつてない幸せが、ふたりを包む。"
恵比寿でやってた時に観れずじまいだったので、レディースディ狙いで、 ご近所の映画館で観てきました。やっぱほんといいなぁ〜ギドク監督てば。 テソクとソナはひとことも会話をしません。けれど心の奥の方の魂の部分で 互いに理解し合っているのがこちら側に伝わってきます。会話という表に 見えてくるものより信じられるものはきっとこういうことなんだろうなと いうのが、ことばにはしにくいけれど感覚的にすごくよくわかる。野暮な 説明はどうでもいい(夫が暴力を振るうだとかなぜ放浪しているかだとか) お互いがお互いを必要とし、ただ一緒に居るということ。そのことだけで こんなに幸せな笑顔が見れるだなんてほんとステキ。もぅロマンチック〜! 他にもテソクとソナだけじゃなくてすごく素敵だったのが、一緒にお茶を 飲んだ家の夫婦。やさしさに溢れていました。ああいう夫婦が理想ですね。 あと、独房のシーンがすごく面白い。ギドク監督はこんなに世界的な監督に なってもあぁいうのを忘れないとこがいいですねー。今回も痛い痛いシーンも もちろんあるけれど以前程目を覆うようなシーンは少なくなってきましたが ロマンチック全開なこういうのもまたギドク。期待を裏切りませんです。 とても静寂でとてもロマンチックな映画でした。全然関係ないのですけれど、 テソク役のジュヒ君は昔ジャニーズjrにいた大坂君に似すぎだと思います。
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