2006年05月12日(金) |
『Bleath Less』@ポレポレ東中野 |
『Bleath Less』2006日本 監督&脚本:渡辺寿 原作:高橋三千綱 出演:筒井道隆/清水美那/遠藤憲一/忍成修吾/不破万作/金久美子/高橋里奈/etc. 舞台挨拶:渡辺寿監督、小川高生(アルトサックス演奏)
ほんとうは初日舞台挨拶(筒井君登場)に行きたかったのだけど行けなくて いついこうかなーと思ってたらもう終わっちゃうカンジだったので慌てて。 どーせならイベントの日がいいなーと思って、小川さんの演奏付きの今日に。 渡辺監督はロマンスグレーのとても優しそうな方で、小川さんは芸大出身ぽい とても品のある方でした。お話が面白くて、1曲削られてしまい小川さんの 演奏は1曲のみでしたが、映画で使われているステキな曲の生演奏でうっとり♪ 筒井君の主演作はとりあえずおさえてますが、この作品は「バタアシ金魚」を 彷佛させるキャラが筒井君の飄々としたイメージに合っていてよかったです。 恵美子役の清水さんは、去年私がハマっていた昼ドラ「ヤクソク」でソンジェの 奥さんをやった女優さん。筒井君の同僚(後輩)で警官役の忍成君もイメージ ピッタリ、恵美子の恋人役の遠藤憲一さんもすごくセクスィーでむちゃくちゃ かっこよくて、惚れてしまいそうでした(笑)(それにしても宮迫に激似!) キャスティングがすごくいいのでこれだけでこの映画ほぼ成功って感じです。 この監督はTHE MODSの映画も撮ってたみたいなので音楽自体にも興味がある みたいで、小川さんも阿佐ヶ谷のバーの方にすすめられて聴いたそうです。 刑務所で筒井君がライブをするのですが、そのバック演奏はつい3日前に観た THE HUNDREDSでした。ビリー系でしかも男前だー誰だろー?なんて思ったら このバンドだったなんて!あの時はイマイチな曲だったしvoが苦手だった けど、映画では歌ってなかったからかなー?筒井君が歌ってたからか(笑) 劇中「ことばでは何も伝わらないかもしれないけど伝えようとはしたい。」 というような意味のことを言っていてそれがひっかかりました。私の場合は 伝えようと思っても伝わらないと思うことについて伝えることを諦めてしまう のが常だから。夜の路地で「ブルースやりませんか?」とセッションするとこ、 ぐっときました。ぐっとくるとこが結構いっぱいありました。筒井君と父役の 本田博太郎のシーンはどこも全部面白くて、ヤリトリがいちいち最高!!! 今更ながら本田博太郎ってすごいわ。父と息子のつかず離れずの思いやりの 気持ちがすごくぐっときて私思わず泣いてしまったです。泣く映画だとはね。 露骨な愛情表現よりもむしろこういう方がぐっとくる日本人の方が多いかと 思います。ことば選びもとても慎重で、監督が脚本も兼ねているからこそかな と思いました。筒井君と恵美子は今後、芥川龍之介で繋がっているかと思うと、 そんなところもロマンチックで私好み。家に帰ってから「仙人」読んでました。 シナリオ本欲しいなー。もしかしたらパート2も作るかも?なことも言われて いたので、ぜひ作って欲しいと思います。久々にとてもいい映画を観ました。
*疲れたら、休めばいい。息が詰まったら、深呼吸すればいい。 *言葉では伝わらない。 肝心なことには到達しないけれど、そこに近づく何かはある。 *真摯に己を見つめる人は、年を重ねるほど分からないことが増えるのに、 気づくはずだ。 *変わるって悪いことか?変わらないっていけないことか?
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