◆KALEIDOSCOPE◆ |
◆Written by Sumiha◆ | |
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今回は雑談無し。(……文字数が) | 2004年03月04日(木) |
◆寄せ集めブルース(←?) 【不意打ち】 今日は三月五日。本当は三日に会いたかったのだが仕方ない。仕事は許してくれなかった。同月一日に会え、その四日後にまた会えるだけでも良しとしなければならないのだろう。一週間と待たず会えるのだから。 いつもの道を通り見慣れたマンションへ向かう。いつもの場所に車を止めいつも通りの手順を踏んで入室許可を貰いいつも通りの挨拶を交わしリビングへ通される。 日常はそこまでだった。テレビの横には見慣れぬ雛人形が。 動きを止めた理由に思い至ったのだろう。彼女は誤魔化すような苦笑いを浮かべた。 「片付けちゃうの、もったいなくて」 言葉の意味を図りかねる。尋ねずとも「一日に一緒に飾ったでしょ。思い出しちゃって、なんとなく片付けられないのよ」付け足された。 気持ちはよくわかる。何を隠そう自分も同じだったからだ。 去年の十二月一日に自宅で彼女とクリスマスツリーを飾り付けた。二十五日が過ぎても片付けられなかった。押入れにしまったのは年が明けてから。寂しさと嬉しさを噛み締め片付けた。和気あいあいとツリーを出した時を思い出したのだ。来年もまた彼女とふたりで飾りたい。できるなら邪魔無しのクリスマスも過ごしたい。去年は達成できなかった為に尚更。 「お気持ちはわかりますが、はやく片付けないと婚期が遅れると言いますし、」 私もいますから二人で片付けましょう。とは続けられなかった。 「え? レゾがもらってくれるんじゃないの?」 片付けない言い訳ならいくらでも躱せた。何を言ってるんですかと流して終わりだ。だがそうではない。彼女は本心から言っている。 裏表なく言われたら抱き締める以外の行動を取れない。 もう、本当にあなたは……不意打ちの天才ですね。 お返しとばかりに赤面して慌てている彼女にとびきり甘い言葉をささやいた。 補足 補足2:レゾがもらってくれるんじゃないのっつーのは正しく言えば「レゾがあたしをもらってくれるんじゃないの?」です。雛人形のことを言っているのではありません念の為。 補足3:このリナ天然か?(そんなつもりで書いたのではないがそう読めることにショック) 補足4:某シリーズの二人です。(今更)リナ成人後? 付き合いはじめの頃はリナさん未成年です。(こんなところでバラすのは何ですが別にストーリーの根幹に触れている訳ではないので書いても支障は無いゆえオッケー)(そういう問題か) 補足5:桃の節句の話を書きたかったがネタが無く諦めたところふと浮かんだネタ。 補足6:本文最初に本日は三月五日とありますが現実の日付とは関係ありません。気にしないでください(笑)。 【君の瞳に乾杯】 ふわふわ、いいきもち〜。 もうすこしだけ浸っていたい。滅多に会えない恋人と久しぶりに会えたのだ。甘えさせてくれてもいいんじゃない? 「駄目ですよ、最初は二人で一本の約束でしょう」 もう一本、とねだってあえなく却下された。 テーブルの上にはシャンパンの瓶が三本置いてある。あたしの限界は二本。一人で飲むなら一本だ。彼が半分以上を飲んだとはいえ確かに飲みすぎている。まだろれつは怪しくなってないにせよ、顔の赤さが自分でわかる。 これが原因でケンカなんて馬鹿らしい。それに酔っ払って眠りこけてせっかくの二人の時間を無駄遣いするなど愚の骨頂だ。ある意味で贅沢な時間の使い方だが勿体無すぎる。 「ケチー」 反抗したのは苦笑で流されるとわかっていたからだった。レゾは上手に言葉を操り、さり気なく彼の思惑通りに人を行動させてしまう。掌の上で踊らされている感覚が悔しかったせいもある。 レゾは案の定、穏やかな表情を変えない。これが誰かさんなら子供じゃあるまいしと呆れ返るところだ。 「酔いつぶれてこんな場所で眠ったら風邪を引くでしょう?」 困るのはリナさんですよ。優しく諭される。 なんだかあやされている気になってくる。子供が駄々をこねているよう。先のケチというセリフは子供そのものだが、それはさて置き。 「大体リナさんは未成年なのですから」 今日のシャンパン三本も彼にしてみれば出血大サービスといったところか。 ……なんか、やっぱり。子供扱いされてる気がする。年齢が約一回り違えば当然かもしれない。でも。ひとりだけ大人でずるい。悔しい。 一回くらい困らせてみたい。 「ベッドに運んでいってくれないの?」 テーブルに両肘をつき手で顔を支える。食事は終わり食器も片付けた。少々の行儀の悪さは許される。 あ、やばい、かも。目が据わってきた。レゾの、ではない。自分の目だ。 思った以上に酔っ払っているのだろうか。水でアルコールを分解しないとレゾの言葉通り食卓で寝入ってしまいそうだ。 「もちろんそうなったら丁重にお届けします――が……」 彼は不意に言葉を切り口をつぐんでしまった。 なにを言いかけやめたのか全くわからない。やめた理由も。 小首を傾げ続きを促す。 レゾは目を逸らした。 「…………いえ、その、……私もアルコールが入ってますから……」 曖昧な言いまわしでも何を言いたいかはわかった。 当たり前だが彼も酔いつぶれて寝てしまうだろうと言いたいのではない。アルコールが入っているから何をするかわからないと言いたいのだろう。 べつに。 「それはそれで構わないけど」 ……ってちょっと待ったあたしなに言ってんのよ。 独り言のつもりはなかった。そもそも声に出して言うつもりではなかった。だから余計に本心からの言葉だと伝わったらしい。 レゾがテーブルに突っ伏し「私の完敗ですからもう許して下さい……」うめいた。 補足:すみません書いている段階で本来のオチを忘れました!(大馬鹿だ!!!) 書棚に載せる(予定)ときまでには思い出したい。思い出したら書き直します。(悔!) 無難な方向に落ち着いた気がします。うー。これはこれで良いかもしれないが納得できない。 補足2:これも某シリーズの二人。↑の「不意打ち」より前の話。なんとなく。話が出揃ってきたら時間の流れ順に話を並べ直す、かも(書棚の話)。 補足3:レゾがヘタレ。(それこそ今更だ)ウチのレゾさんってどうしてこう……三枚目なんでしょうねえ。そういう彼が好きな私がいけないのか。そうかそれが原因か。 蛇足:誰かさんはゼルです。(……)(ほんとに蛇足) 蛇足2:レゾが(たぶん真顔で)言いたかった事「もちろんそうなったら丁重にお届けします。ですがリナさん、私が男だと本当にわかってますか?」理性ギリギリ(笑)。 【身代わり】※大人向け仕様? 苦い感じで(どんなだ)。 あなたは知らないでしょう。 「もう行くのですか」 髪を梳ききっちり服を着込んでしまえば昨夜の名残など見出せない。この手はまだ体温を忘れられないというのに。 もう一度白い肌を見たい。その思いは新雪に足跡を残す気持ちに似ている。 あなたは知らないでしょう。 「何。まさか一度抱いたくらいで恋人を気取るつもり」 皮肉、嘲笑、冷めた眼差し、残酷なまでに現実を突きつける素っ気無さ。私への好意を欠片も見出せない。 心がどれほどサディスティックなあなたの態度に波立つか。拒まれる度に深まる愛にも、あなたの片恋の相手への憎しみも。あなたは何も知らない。 同じで違う。だから片割れに向かう憎悪がそのまま自分に返ってくる。 同じ顔、同じ声、同じ色、同じ性格。見分けられる人間などいないと思っていた。 「――いいえ」 彼女は慰めを欲していた。私は求められていなかった。事後に彼女が後悔するだろうとわかっていた。誘いに乗った理由は、自分でなければならない必然性があったからだ。片割れとうりふたつの容姿でなかったなら見向きもされなかった。 彼女はいま私を嘲ると同時に自らにも嘲りを向けている。同じ顔でも違う人間、代わりにもなりはしないのにと。 考えなら容易に読める。内面はクリアに冴え渡っている。よく見える。言葉通り手に取るようにわかる。見えても想いだけ手に入らない。 なぜ同じ容姿を持ち生まれ落ちたのだろう。全く別の顔なら彼女とて私を片割れに重ねたりしなかった。そう、こんな誘いなど思いつきもしなかった筈だ。若しくは彼女が聡明さを持たなかったなら。私は片割れになりきり彼女を騙せた。見分けがつくならば、コピーしたようにそっくり同じ容姿など障害にしかならない。 「なら、」 「まだ夜明けには早い時間です」 終電も無い真夜中だ。徒歩で帰るには遠すぎる。 ひとりで帰すつもりは無い。 最後まできっちりエスコート致しましょう。彼なら、そうするのでしょうから? 反論も抵抗も許さない。細い手首を掴みシーツの海に沈ませる。 「なにするのよッ」 怒りの表情が、何故か。 「あなたが何を考えているのか、知っていますよ」 優しさを望まぬあなたに、お望み通り傷を差し上げましょう。うずく痛みを、私と同じ苦しみをあなたに。 くちびるをそっと指で辿る。 「レゾと私を重ねたのでしょう? 外面も内面も同じ私達を。レゾと同じように優しくします。あれに抱かれた時、私を思い出すように」 泣き顔に重なった。 ――――太陽は未だ顔を見せない。 補足:実を言えばルークリナ←ゼルで書く予定でした。完璧裏行きなので自粛してカップリングも変えてみました。だからどうしてコピーレゾを書く際にはレゾが絡むのか。 補足2:某シリーズとは関係ありません。あのシリーズにはコピーレゾを出そうとも思っていませんでした(存在を忘れていた)(酷)。でもこういう絡みも面白いかも。名前さえどうにかなるなら出すんですが。こゆ短い話は出さずに済むから楽。 謝辞:できる限り大人向けにならない表現を選んだつもりですが努力不足の模様ですごめんなさいコピーレゾが全て悪いんです(人それを責任転嫁と云ふ)。←反省しなさい。 反省:これ書いてて何言っとるんじゃ貴様と(主にコピーレゾに)ツッコミ入れたり、つーか私が何を書いてるんだと自分に突っ込みを入れたりしてました。平然と書いていた訳ではないことを明記しておきます。(笑)書くのは非常に楽しかったのですけれども(どこが反省だ)。 全部突発。今日中に書きました。勢いって恐い。 ルークリナのネタもありましたが割愛。何故なら長くなりそうだから。こういう短い話の寄せ集めって好きです。読む分にも書く分にも。ネタが無いから頻繁に書いてアップ、というのはできないけど(てぇことはネタあったら頻繁にやるんだな)。読む方にとってはこういう短い話ってどうなのでしょう。物足りないでしょうか。つまらないでしょうか(つまらんのは力量不足だからだ。泣)。 どうでもいいが全部パラレルってどうなんですか。(書かなかったルークリナの話もパラレルなのです。同棲ネタ)楽しければ良し。<だから反省しろ。 もうひとつ短い話もありましたが、恥ずかしさのあまり今回は見送り。恥を捨てられたらどっかに載せます。 あとで思い出したら物凄く恥ずかしくなりそうですね(どの話も)。感覚が麻痺している内にさっさと送信〜(後悔しそう)。 BGM無し。 | ||
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