KALEIDOSCOPE

Written by Sumiha
 
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  ヘヴンズクライング(タイトルに意味無し)


2003年07月16日(水)
 



タイトル、ワールドシェイキングとかにしたらまた別の……いえなんでも(コアと言うかディープな話題は自粛しましょう)。

王道カップリングが好きなかた及びダークが嫌いなかたは避けて通って下さい。↓の妙な空白部分は見なかったことにしましょう。いろいろとごめんなさい……。正気を疑われそうだ。むしろ自分が一番疑っている。ある意味R指定モノ。(を何故日記に載せるのか!)(えろはないです流石に)(免罪符になりはしない)(どっちかつーとスプラッタグロという意味でR指定)スレイ20お題に使おうと思いましたが、あまりにあまりな内容ゆえに自粛しました。ほんとごめんなさい。出さなきゃいいのかもしれませんが出したかったどうしても。何故かなんて訊かないでぷりーづ。みっともなさの暴露は極力避けたい。今更ですけど。



 おめでとうおめでとう今日のこの善き日におめでとう。

開幕讃歌

 いったい何が終わり何が始まったのか。
 互いの関係か行き来する感情か。否、認めない。終わらせてトンズラだ。始まりなど欲しくもない。
 二つの赤いボタンは目の、茶色の毛糸は髪のかわり。三頭身のいびつな人形。
 意外に手先は器用だったらしい。剣の腕しか能が無いと思いきや。誤算はもうひとつ、頭の良し悪しだ。馬鹿だ馬鹿だと言葉の限りを尽くし散々馬鹿にしてきた報いか。悪知恵も知恵のひとつには違いあるまい。
 二つの青いボタンは目の、黄色の毛糸は髪のかわり。三頭身のいびつな人形。
 これにもうひとつ、運が良ければふたつかみっつ加わると嬉しそうに――楽しそうに話していた。
 危ないからと台所から遠ざけられた。危ないのはあんた自身でしょうと言いたかった。それとも使い方を間違えれば凶器になる包丁や熱湯に触れさせたくなかったのか。手に馴染んでいたショート・ソードも取り上げられ魔道書の類すらも処分された。必要無いからと。
 あんたにとっちゃそうでしょうよ。それどころか目障りだとすら思っていそうね。
 皮肉と冷笑を込めて言ったらどんな顔を見せただろう? 残念ながら仮面よろしく貼り付けた笑みでそうねと応えた為に見られなかった。
 あとすこし、もう少し。時期が来るには足りなかった。ようやっと迎えた今日という日を赤ワインで祝おうか。白やロゼでは駄目だ。渋みも色も充分ではない。赤は血の色、あの男にもこの身にも等しく流れる生命の象徴なのだから。
 はさみは戸棚に置いてなかった。かわりにペーパーナイフを見つける。ブビンガの木から作られたナイフだ。微かに薔薇のかおりが漂う上品な。手紙のやり取りは許可してくれていた。必要だろうと買ってくれたのだ。
 木製のペーパーナイフなぞ大した脅威にならないと高をくくっていたのか。どうでもいい、使えるならなんだって使う。
 最悪、窓ガラスを破ろうかと思っていたが(騒音が気になり実行に移せなかった)ナイフがあるなら必要なくなった。無駄に騒ぎを大きくしたくない。この部屋はあの男だけが見ればいい。野次馬は邪魔だ。
 毛糸を引っ張る。力を入れても抜けない上に切れない。多少の悪戯をされても大丈夫なように頑丈に作ったのか。
 さほど気に止めずナイフを右手、人形を左手に持った。その場に座り込む。
 ペーパーナイフの刃先は刃とも言えないほど鈍い。紙が切る為の道具なのだから当たり前だ。それでも仮にもナイフだ。力をこめて突き刺せば穴くらい空く。
 ナイフの刃先を上に向け床に立てる。左手に持った人形を刃に当てバランスを取る。ぐらぐら不安定に揺らぐ。両膝でナイフを支え人形を両手に持つ。思いきり下に引いた。
 ぶづりと穴の空く音に満足してナイフを引きぬく。
 人間で言えば額から後頭部にかけて一本の道が通っている。穴からは白い綿がはみ出ている。紅でも塗ればそれらしくなるだろうか。人形は所詮、人形だ。悲鳴を洩らさず血も出ない。つまらないったらない。
 続いて心臓の辺りに穴を空ける。小さな風穴二つ、順番を間違えた。すこし悔いたが仕方ない。わざわざ繕い穴を塞ぐのも面倒だ。
 胴体と腕の部分に刃先を当てる。穴を空けてから引っ張ると簡単にもげた。そうしてもう片方の腕、両足も引き千切る。
 人形はばらばらに分解されても尚、笑う。元を覚えているだけに不気味だ。変わらない表情、その笑みに。……悪寒が走る。まるであの男と同じ。ミニチュアではなく分身のようだ。笑えない。
 最後の仕上げとばかりに首をもいだ。部品をそこらに適当に投げる。服に掛かった綿を払う。
 今度は赤目の人形を手に取る。腹に余分に綿を詰めればもっとそれらしく見えたかもしれない。残念に思いながら先ほどと同じ要領で腹の辺りに穴を空けた。ペーパーナイフを抜き床に置く。
 ぼこぼこと音が聞こえる。自分の体の中から。出してくれと暴れる。世界を見たいと切望し。
 冗談ではない。どうして許せようか。ここまで我慢してきたのも今日のため。
 腹の穴から綿を掻き出し散らかす。
 まるで児戯だ。タチの悪い人形遊び。それを言うならあの男も同罪か。人権を無視しわがまま言い放題し放題。臨界点などとっくに超えている。これまで笑顔で応対できていたのは奇跡に近い。
 怒りのまま再度ナイフを人形の腹へ。布が破れる。綿が飛び散る。
 腹から下肢にかけ引き裂いたあと人形を放り出す。もう見たくない。触りたくない。
 ペーパーナイフのまあるい刃、人体を傷付けるにはそぐわない。人形を貫いたようには人間を貫けない。
 逆手に持って突いたらどうだろう。勢いがあっても穴を空けられないだろうか。痣がつくだけで終わるだろうか? それでもきっと悲鳴は聞こえるに違いない。上手くいけば血も流れる。望み通りに。
 玄関から音が聞こえてくる。帰ってきたのか。
 どんな顔で出迎えてあげよう。どうせなら今ここで終わらせてしまおうか?
 血は甘い筈だ。赤ワインと混ぜれば極上の味に、久々の手作りディナーと洒落込もう。
 声が近づいてくる。自室にもいない、迎えにも来ないあたしを心配、いや不審に思っているのだろう。
 痛みなんて忘れた。背筋を伝い快楽に取って代わる。
 ぞくぞくするわ、終わりの予感に。足音はすぐそこまで。どんな目で、どんな言葉で晩餐を飾りつけてくれる?
 終わりを始めよう、まずはこの言葉から。
「おかえりなさいガウリイ――」
 逆手に持ったペーパーナイフで最後の幕を切って落とそう。



――終。
稿了 平成十五年七月十六日水曜日



なんて話だ(いや自分で書いたんだが)。R指定の意味がこれで(嫌でもこれでもかというほど)おわかりになったかと(R指定じゃなくてX指定かもしれない。汗)。実際にやったら(現代日本の法律だと)犯罪? にはならないのか? ○○はOK(あまり推奨されることではありませんが)でも○んでからだと犯罪(伏字にしないと書けない内容ってのもあれだな)。変な話。つか実行した場合、下手したらリナ自身の命も危ういような。そこら辺よく知らんのでどうにもあれ(どれだ)です。あああ書くとどんどん墓穴を掘ってしまふ。んーと微妙に「狂気 変事への序章」と「問題提起」の続きっぽく(この後の修羅場を考えると姫後悔しそうだな)。昔の(昔に限らず今も)作品群見て思うに、タイトルをもっとどうにか……できなかったんですか住刃さん。センス無いデスね。がくり。この話のタイトルもねえ。なんだか。なんだ。最初は「生誕讃歌」だったのですけどもあまりに露骨で(とゆかネタバレも甚だしく)やめました。だからって「開幕讃歌」か。駄目だやっぱりセンス無い。どうでもいい余談:「善い」ってのは「道徳的に正しい」、「良い」は「他より優れている」として使い分けます。もちろんここでは皮肉として使ってます。

甘→(えろ)→シリアス→ダーク→グロですか。私の辿る道って一体。果ては何処。つか我ながら何処に行こうとしているのだ(これで甘に戻ったら大笑い)。えぇと……引かないで下さいねと言っても無理ですか。そうですか。つかこんなん書いてしまって一番引いているのは私です(書いたの自分の癖にねえ何いってんだか)。私だったらこんな話、読みたくないです(……)。読みたい話と書きたい話は違うのです。いや本当に。言い訳じゃなく。つか言い訳もクソもあったもんじゃない(あらまぁお下品)。捕まりそうでこわい。まぢで笑えない。

この間からずっと(「グロッキィヘヴン」参照)、どうしてこんな話しか書けないのだろうか。疲れてるのかなあ(自覚無し)(つか風邪引いてる時に疲れてるも何もあったもんじゃないな)。なんかほんとうにどうしちゃったんだ私。ここに載せたんだから書棚に載せたって平気だろうとか……だめですか。〆を考えていなかった割には(おい)綺麗にまとまってくれたので嬉しい。さらりと書けました。こんな内容でも私は好きです。自己満足。


気分が乗らないので申し訳ありませんがヴァルリナ50は今週末辺りまで延期させて下さいとか言いつつ明日載せてたら笑って下さい。次回の日記(明日とは言わない)には例の小説の一部を載せます。予定は未定也。えらそうに書くことではない(沈)。

どうでもいいことなんですが(ここも反転させた方がいいかもと思いつつ面倒ゆえにそのまま)やっぱりドラフラミンゴとか読んでしまいます。だから誰だそれは。買いたいけどお金が〜!(痛) 大人買いしようかな、でも他にも欲しいものは沢山……またROM出るしなあ……。ふところ事情は夏にも関わらず吹雪になりそうです。どうでもいいことその2、オヤジが好きなのです。ヒゲとかね(笑)。いつからそんな趣味になったのだろう。年齢差好きとか身長差好きとかを突き詰めて行けばそこに到達するのか。あああ。ケムリン好きなんだってば(誰に主張しているのか)。夢を書きたい。



もう逃げるしかない(最低)。BGM無し。
 



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 廻れ廻れ独楽のように  
 止まった時が命尽きる時  
 廻れ舞えよ自動人形 
 踊り疲れて止まるその日まで