KALEIDOSCOPE

Written by Sumiha
 
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万民受け


2002年01月03日(木)
 



する話なんて書ける訳がない(私はね。他の方は存じません)。それに書きたいのは万民受けする話ではない。私は私が書きたい話しか書けない。



ちょっと濃い話。でもってコロコロ話が変わります。

私がなんでリナ総受か、つーと。以前もココに書いたけど(消去済み/笑)例えばリナが相手の男に「きらい」と言った時、その言葉の意味は相手によってまるで違う。ゼルリナやゼロリナ、ルークリナ、ガウリナでそれぞれね(順不同)。本気じゃなかったり、嘘でもあり本当でもあったり、冗談で言ったり、相手の反応を確かめる為だけに言ったり。その違いを楽しみたい。と同時に。

リナが相手の男から「好きだ」と言われて、リナが相手に返す反応も、それぞれ違う。うろたえたり、鼻で笑って頭から嘘だと決め付けたり、そりゃどうもと受け流して終わったり、嬉しいのに表にそれを出せなくて裏に何かあるんじゃないのと照れ隠しで言ってしまったり。それらの違いを書き分けたい、とゆーのもあるし、同じ相手でも違うシチュエーションだったらどうなるだろうと想像して書いてみたくなったりもする。

まあそんな難しい(つーか理屈を詰め込んだ)話でもなくて、単純にリナが皆に愛されてりゃそれで良しってのもあるんだけど(笑)。

現実には有り得ないカップリング(ルークリナとかゼロリナとか)(ルークリナの場合、当然ながらルークはミリーナしか見ていないから。ゼロリナはゼロスが魔族で愛情なんつーもんを持ち得ないから。ゼロスがリナに持つ感情は、好奇心と珍しい人間という真新しいオモチャを与えられた子供の持つものだと思うです。ときどきゼロスが魔族だっつーのを忘れた話を見かけるけど……いくら私は甘いのが好きでもそゆのはちと敬遠しまふ。ゼロスは魔族だってのを忘れちゃダメですよね。ゼロリナの基本だから)に萌えるのも、結局は(原作にどこまでも忠実に描くなら)悲劇で終わるからこそだったり。

悲劇は萌えです。なんでだろうね。甘いのも好きなんだけど(笑)。比率が同じくらいで悲劇や切ない系の話も好き(甘々:悲劇、切ない系=5:5)(←算数?/笑)。時々ダントツにダークが好きになったりもする。リナというキャラクター上、かな。

リナには、なんちゅーか……多面性がある。時々、凄く儚く存在が稀薄になってしまったり、血を頭から被っても笑っているような凄絶さがあったり、原作長編2巻でタリムに殺してくれと言われて躊躇する↑に反した面とか、足手纏いや誰かの負担になるのを恐れて痩せ我慢したりとか、たくさんの表情がある。てゆーかこれら全て私の中の妄想つか、こういうリナを書きたいだけなのかもしれないけど。

自分の中でのリナというキャラクターはハッキリした形を表していないのかな。だから色々書きたくなる。書き尽くしちゃったらそこで終わりなのかつーと、そこまで到達したことないからわからにゃいけども。

でもリナに限ったことじゃなくて、ゼルもそう。彼がどこまで冷徹なのか、懐に入れた人間に対する態度とか、そもそもどの段階で懐まで入らせてくれるのかとか。ぜんぜん確定してない。だからサイトにある小説は全部違うゼル。ある時は優しくてリナにでろでろに甘くて誰だお前とツッコミ入れられかねないゼルだったり(これは「雨の日はきみの隣で」のゼルかな)、ある時は遠慮も杓子も無くずけずけリナに意見するゼル(ルークリナのつもりで書いている「それは、彼女らなりの方法。」のゼルがこれかにゃ)だったり、えっらいマメでA型だろうと言われそうな(笑)ゼルだったり(ゼル出て来てませんが「今でも未来(さき)を」のゼルです)。

あとはゼロスもそうかな。彼の場合は何処まで魔族の部分を追求するのか、これに尽きます。一番魔族らしい話としては「彼らにとっての……」でしょうか。これも甘いけどね。どこまで魔族らしさを出せてるか、っつー線引きが。そもそもゼロリナを全く書かないせいで彼らしい(魔族の本性を出せている)話を書けていない。今後の課題だにゃ。そのまえにゼラリナ長編(……)書かなきゃ〜(この話に出てくるゼラスは男です念の為)。てゆーか新たな連載もの始めるくらいなら終わってない連載もの終わらせろ自分。手始めにルークリナ(正しくはゼルリナ←ルーク)後編(「それは、彼女らなりの方法。」ですな)。なんかもう。ダメダメだ。あーフィブリナ書きたいーガーヴリナ書きたいーヴァルリナもー!(笑) 初詣には(1月1日に)行きましたが除夜の鐘を聞いていないので煩悩は無くならなかったようです……。



そうそう、最近の一押しカップリング。ルナリナ(笑)。リナを一番愛してるのってルナです。絶対そう(私の中での話!/笑)。ある意味、両親がリナへ向ける愛よりルナがリナへ向ける愛の方が強いと言い切れるくらい。リナってある意味箱入り娘。リナを箱に入れたのは勿論ルナ(笑)。ルナリナは現在進行形で書いてます。お目見え出来る日も……遠くは、ない、かも。

二押しカップリングはナーガリナ。いつか書きたいなー。リナにとってナーガは義姉のような存在? とか勝手に思ってます。なんかほのぼのしたイメージがあります。書きたいなあ。ネタが固まってないから当分は無理だろうけど。



あ。ちょっとした短編を思いついたのでここに書いちゃえ。でも恥ずかしいから(今更?/苦笑)読みたい方は反転ぷりぃづ。ダークじゃないのでご安心を。

 去年の反省を生かし、今年は早めの時間帯なのが良かった。
 良かった、けど!
「人が多いことに変わりはないのね……」
 なんなのだこの人込みは。と言うか人ゴミ。きっとここにいる人たち皆同じように思ってるんだろうな。どこから集まったんだろう、こんなに沢山……。って去年も思ったから時間早めて来たんだけど。甲斐あって道中の電車は割と空いてたけど。それでもウンザリするくらいには人が多い。
 腕時計にちらと視線をやる。正午五分前。家を出たのが10時だから、2時間ほどで到着できた計算だ。
「ロープが上がりました。ロープが上がりました。いきなり駆け出さず、ゆっくり、ゆっくり前の人に続いて進んで下さい」
 前のほうで人数規制を行っているロープが上がったようだ。警備に駆り出された警官の声に、漸く進めるのかと溜息をつく。どうせまだあと2回か3回ほどは待たされるのだ。ロープが上がったからって素直に喜べない。
 動き出した前の人に続き、足を進める。こんなのろのろした進み方じゃ、走り出したくても走れないと胸中で毒づきつつ。
 空を見上げれば鳩が悠々と自由を満喫している。
 いいなぁ……翼があれば一番前まで簡単に行けるのに。尤も、本当に翼があっても飛んで行ったらどんな騒ぎになるかわかったもんじゃないが。
 ――――なんてぼんやり考え事をして空を眺め歩いていたのがいけなかった。
「っきゃ」
 足元の小石に足を取られたのだ。
 ぐらりと傾く視界。
 ――――ちょちょちょちょっと待って待って待って待って転んで着物汚したら姉ちゃんに殺される〜ッ! でもここで前の人とか隣の人の服掴んだりしたら最悪将棋倒しに……。
 結局、どうにも出来ず。手が空を切る。
 姉ちゃんのお仕置きが脳裏を掠め、転んだ際の衝撃と痛み及びお仕置きを覚悟した時だった。
 上に流れていた景色が別の方向に流れる。同時に二の腕にきつく縛られたような痛みが走り、腰に誰かの手がまわる。
 転ぶ前に、阻止してくれたらしい。誰が、と考える前に声の主から呆れの滲む声を掛けられた。新年早々世話を焼かせるな、と。
 悪かったわねぇッ! あたしだって好きに転んだ訳じゃないわよ!
 って言えたらいいんだけど。ぼんやり考え事してたのはあたしだし、前を見てなくて空を見て歩いてたのもあたしだ。転ぶのを阻止してくれた彼に食って掛かるほど恥知らずになれない。
 そう、同行者がいるのである。去年と同じで二人きりの初詣(周りに人はウジャウジャいるけど。同行者が彼だけという意味で)。お誘いも彼からだった。去年も、今年も。そう言えば去年も新年早々迷惑掛けたんだっけ。似たようなポカやらかして。あたしって進歩無い。
「…………ありがと」
 ぶっきらぼうに礼を言った。
 しょーがないでしょ。あたしだって文句を言われなきゃ、もっと感謝の気持ちを込めて言えたわよ。これは責任転嫁なんかじゃないわよ。ないったらないの。
 彼も素直じゃないと思ったのか、皮肉の色を瞳に走らせ口の端を持ち上げた、が何も言わなかった。
 こんな場所で口論したくなかったのかもしれない。当然か。衆人環視の中でケンカしたって痴話喧嘩と冷やかされるのがオチだ。マイク持ってる警官に諌められる可能性だって無きにも非ず。もしそうなったら末代までの恥だ。
 彼がバランスを崩し倒れかかった体を立たせてくれる。周りの人はあたしたちを避けて進み、気付けば大して進めずに前に詰められてしまった。自業自得とは言え悔しい。
 待たなくていい時間を待つハメになって怒っていないかと彼を盗み見る。と、バッチリ目が合ってしまった。途端に逸らされる視線。
 少なくとも怒っている様子ではない。
 なに、と問い掛ける前に。
「ロープが下がりました。無理にロープをくぐらずそのままお待ち下さい。ロープが下がりました……」
 警備の警官の声も耳に入らない。
 手袋をしていない手が温もりに包まれている。ぼそぼそ付け足された、去年のように人込みで迷子になられたら困るなんて憎まれ口も気にならない。だって前を睨む彼の顔が赤いのがわかる。憎まれ口も前方を睨んでる目つきも全部、照れ隠しだ。
 ……たまになら……年に一回なら。人込みに揉まれるとわかっていても、初詣に来てやってもいいかもしれない。
 繋いだ手は冬だというのに熱かった。



――終。(一応)


あけましておめでとうございます。
今年があなたにとって良い年になりますように。


推敲無しの一発書き、ついでにたったいま思いついた出来立てほやほや新鮮なネタでござい(笑)。フリー創作(著作権フリーの意味ではありません)にしようかな? そういやスレイヤーズのジャンルではフリー創作ってあんまり目にしないな。私が知らないだけかにゃ?

去年の迷子になった話やリナが着物を着せられた経緯(きっとルナを筆頭にアメリアやフィリア、シルフィール等の女性陣にオモチャにされたのでしょう/笑)などもその内、書きたいですね。↑のはよくわからないかもしれませんが、初詣に来たリナとその彼氏です(笑)。で、参拝する前に人があまりに多いんで人員整理されて待たされてる途中なのです。一度でも三が日に初詣に行った方ならおわかりかと思いますが、すんごい人込みなんです。ちなみにきちんとした描写も場所を明記もしてませんが、リナたちが行った場所は鶴岡八幡宮です。私が毎年、家族と行くのがそこなので(逆に言えば鶴岡八幡宮しか知らない。他の場所はどれほど込むのかわからないです/汗)。

カップリングを特定しない書き方ってのは凄く難しいと今回も実感。年末取ったアンケートのお礼として書いたクリスマス創作もカップリング特定しない書き方したんですが、やっぱり難しかった。だってゼロスはですます調、ルークは丁寧な言葉遣いなんて(少なくともリナには)しない。ガウやゼルも然り。男性キャラに共通性なんて無いから(一部、ガーヴ、ヴァル、ルークは似た喋り方だけど)カップリング特定しないカップリング小説は凄く難しい。相手に喋らせたらアウトだから(笑)。



書いてる内に4時間経ってしまった……。ほんっと遅筆だなぁ。

ではそろそろ寝ます。おやすみなさい(只今午前四時半)。
 



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