「さよなら、クロ」 - 2003年07月07日(月) 昨日、「さよなら、クロ」を観た。 非常に心暖まる映画だった。妻夫木聡と伊藤歩。なんと言ってもこの二人がハマリ役だった。もし、妻夫木聡の代わりに窪塚洋介や松田龍平が出演していたら作品として成り立っていなかっただろう。伊藤歩の代わりに広末涼子や上戸彩が出演していたら、やはり作品として成り立っていなかったと思う。それくらい、時代背景や作風にこの二人はマッチしていた。 実話に基づいたこの話。長野県のとある進学校が舞台。ある日、一匹の野良犬が学校に迷い込んだ。その日がちょうどその学校の文化祭の日で、その野良犬は急遽、あるクラスの出し物の役に駆り出されることとなる。これがきっかけとなりこの野良犬は学校の人気者となり「クロ」として教師、生徒から親しまれるようになる。以来、10年間、クロはこの学校に住み着き、4800人の青春と共に生きていく。 文部科学省推薦映画のため、僕みたいな21歳のちょい大人が観ると「青いな〜」と感じてしまう場面は多々あるが、この純粋さを妻夫木、伊藤が見事に演じきっている。妻夫木の感情表現には本当に心打たれてしまう。妻夫木、伊藤は学生時代と、その10年後の役を話の中で演じているのだが、なんの違和感も感じさせない演技を見せている。これを才能と言ってしまえばそれまでだが、このような俳優、女優はそういるものではない。 クロが最期の時を迎えるシーンは本当に泣ける。「ハチ公物語」に匹敵する。たまにはこういった感動作にふれるのもいいもんだなと思った。 心を暖かくしたい人、ぜひ観てください。 -
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