「う、んっ…かいとぉ…」 「しんいち…さまっ…」
ぎしりと揺れる豪奢なベッド。 衣擦れの音すら卑猥に聞こえる濃厚にして妖艶な空気。 暗闇の中、声さえ押し殺すように吐き出された吐息は意味をなさない喘ぎとお互いの名前だけだった。
「ふ、う…うぅ…」
組み敷かれている方からぽろぽろとこぼれる涙を、塞がっている両手ではなく舐めることで拭う。 「泣かないで」というように降り注ぐキスにすら、なお切なくなって涙はただただこぼれていった。
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メモするにも時間がなさすぎた |
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