2005年02月11日(金) 女王様はキスがお好き |
「か―――いとっ♪」
ちゅっvv
ソファーで本を読んでいる所に、背後から現れた可愛い恋人は。
ほっぺに軽いキスを一つ落として。
去っていった。
「しんいち…」
その後姿を見ながら、接触の際に回そうとした腕が行き場を失ったまま、寂しげに宙に固まって。
もう声をかけても振り向く事もなく。
上機嫌な恋人は部屋から出て行ったのである。
うちの女王様はキスが大層お好きらしい。
するのもされるのも、軽いのも深いのも、唇だろうが頬だろうが指だろうが首だろうが、とにかくキスが好き。
セックスなんてした翌朝には、自分の身体にはいたるところにキスマークがついている。 見えるところ見えないところお構い無しだ。 そのくせ、こっちがつける分には見えるところなんかにつけたら、とたんに期限を悪くして蹴り飛ばされたりしてしまう。 非常に理不尽だ。
まぁ、それでも。 背中に爪あと、胸元にキスマークを大量につけられていると。 何だかそれだけ愛されて所有されてる気分にもなってしまうので悪いばかりじゃない。 なんて思ってしまうぐらいこの女王様な恋人にめろめろだったりする。
キス好きの新一の1日は、勿論キスから始まる。
朝起す時におはようのキスをしないと1日不機嫌だし。 行ってらっしゃい、行ってきます、おかえり、ただいまももちろんキスする。 コーヒーとかを淹れて渡す時も、ありがとうのキス。 ゲームをした時の賞品もキスで支払われる。 事件とかで気分が沈んでる時は、沢山キスをして慰めるし、キッドが探し物が見つからなくて沈んでる時も、沢山キスをして慰めてくれる。 ケンカをしても素直にごめんね、と言えない時はキスでその代わりに。 ゴメン、と言えても、キスで仲直り。 もちろんベッドでだって沢山する。 キスが大好きな新一は、キスだけで気持ちよくなってふにゃふにゃになっちゃうけど、それでもしがみついてキスをねだり続けるし。 時にはのしかかってまで一晩中キスし続けてることもある。 もちろん、ベッドに入って何もしなくてもおやすみのキスはする。 だって、同じベッドで寝てるんだし。 そして、また朝になっておはようのキスから始まる。
飽きることなくキスしてても、それでもまだ足りないのか。 コトあるごとに新一はキスを仕掛けてくる。 ヒマだから、快斗を見かけたから、何だか気分がいいから、etc… ふいっと現れてキスしていったり、抱きついてキスをねだったり。
何だかどう考えても、やっぱり有希子さんの子供なんだな、と言う遺伝子の脅威を思い知らされつつ、今日もキスを仕掛けられる。
でもね、新一?
いくら恋人としかしないからって。
恋人とのキスが好きだからって。
俺だってキスも好きだけど、新一が好きなんだよ?
毎日毎日沢山キスされて、逃げられて。
うっかりキス以上のこともしたくなっちゃってる恋人のことを少しは考えてくれるかな?
ねぇ、だから。
次にキスを仕掛けられたら今度こそ捕まえちゃうから。
その時は、そこがどこでも覚悟してよね。
俺の女王様。
----------------------------------------------------------
突如浮かんだネタで。
本当は出だしの、キスをして去って行くキス好きの新ちゃん、と言うのがコマ割り状態で浮かんだのです。 でも書く気力がなくて小話で。
快斗のキス好きと言うか、コトあるごとにキスを仕掛ける、と言うのはよく目にしますよね。 今回のは、そんな快斗の上を行くキス魔の新ちゃん。で。 えっちよりキスが好き。 でも、キスしてると気持ちよくなっちゃって我慢きかないからなだれ込んで。 最中にもいっぱいキスしてもらえるのでご機嫌だったり。 ただし、バックはキスしにくいのでキライ。 快斗にしがみついて、いっぱいキスして、いっぱいキスマークをつけるのが大好き。 キスマークはつけるのもつけられるのも好きだけど、恥ずかしいから見えるところにつけると怒る。 そのくせ快斗には容赦なくつけてますが。 快斗は快斗で見せびらかすのでどうでもいいんでしょうが。
そんな快新。
---------------------------------------------------------- |
|