つらつら日記♪
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2005年02月13日(日) |
雪が降ればいいのにと思った。 |
まだ春遠い、曇りの日。
地下から続く長い階段をのぼりきると そこには、かすかに潮の香りが漂う。
海が近い大きな駅。 駅と、大きな商業施設。 それ以外にはなにもない。
やっと地上にたどりついた、と 初めて目を開けたような気分で見上げると 白に近い灰色の空がまぶしくて 一瞬、雪が降っているのかと思った。
どこかで見たような光景。
冷えた海風が音をたて吹きつけていく 前髪が乱れ、マフラーは背中に流れる 肌に感じる空気はひんやりと氷のよう。 誰かが 冷蔵庫みたいだね と言った。
どこかで感じたような温度。
白くて冷たくて。だけど温かくて。 ああ、この冷たさはあのとき感じた空気と同じ。
雪が降ればいいのにと思った。
君のこと思い出している。
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