つらつら日記♪
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2003年01月24日(金) |
あの人の頬に映る夜景 |
待ち合わせは横浜。
平日の夜といえど、街は人で溢れている。 約束の時間より遅れていたあたしは、 人混みをかきわけながら足早に目的地へ向かう。
高層ビルの上の、お洒落なバー。
エレベーターに乗り込む人達。 「すいません・・・階お願いします。」 あたしの目指す階は、いちばん上。 ぐんぐん上昇していく。そして降りていく人々。 最後には、乗っているのはあたしだけ。
チンという音をたてた扉から滑るように降り、 店内に入るとあの人の後ろ姿を探す。
どこにいるの?
どこにいるの?
店内は薄暗くてなかなか目が慣れない。
「ここだよ。」
優しい声が、聞こえた。 見つけられたのはあたしのほう。
「遅くなって、ごめんね。」
コートを脱ぎ椅子に座り、顔をあげたあたしは言葉を失った。
目の前に広がる、宝石箱のような夜景。
「ほら、綺麗でしょ。」
グラスを傾けながら嬉しそうに言うあの人の頬に キラキラした夜景が映っていた。 とてもステキな時間。
「結婚は、いいものだよ。」
そんな話を少しほろにがく、 暖かい気持ちで聞きながら 横浜の夜はふけていったのでした。
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