つらつら日記♪ もくじ|巻き戻し|早送り
あのときの彼が何を考えていたのか あたしにはわからなかった。 高校の卒業式が終わり、 夜になってあたしの電話が鳴った。 「もしもし?」 「あ、俺、卒業おめでとう」 同じ中学の男友達。 中学の時ずっと同じクラスで、高校は別だったけど 家が近かったからよく一緒に遊んだりしていた。 初めはくだらない話。 卒業式で誰々が泣いてたとか 誰々が下級生に告白されてたとか 共通の友達の話。 高校生活あっというまだったねえって そんな話をしてた。 そしてふいに訪れた少しの沈黙。 「あの・・・さ・・」 彼が口を開いた。 ねえ今でもわからないよ。 どういうつもりであんなことを言ったの? ずっと普通の友達同士だったあたし達。 それ以上でもそれ以下でもなかった。 今になってもわからないよ。 「ブルマちょうだい」 だなんて。 理由が「飾るから」だなんて。
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