つらつら日記♪
もくじ巻き戻し早送り


2002年01月10日(木) わかったような顔しないでよ


きっと、母はすべて知っていたんだ。
それを私に告げたかったんだ。
・・・今ならそう思う。


あの日台所に行くと母がいて
その目の前には大根があった。


それが本当に大根だなんて何故言える?
わかったつもりになってるだけじゃないのか?

・・・そうかもしれない。
しかし大根は我が家では毎日食べているもの。
見た目で間違うなんてありえない。



だから大根として話を進める。



どうやらこの新顔の大根、
お向かいの奥さんがくれたものらしい。


それはそれは立派だった。
太すぎず、かつ細すぎない絶妙なサイズ
そして記載すべきはその色。
真ん中から上の部分にかけては
鮮やかな黄緑色で、真ん中から下、
暗い地中の奥深くに埋まっていたであろう部分は
土を落とし真っ白に生まれ変わっていた。


大根は何も語らないけれど、
その身体に刻まれた数々の傷は、
今日まで修羅場を生き抜いてきたことへの勲章だ。
誠意をもって冷蔵庫にしまいたい。

しかし

先ほども告げたが、この大根かなり大きい。
このままでは野菜室がいっぱいになってしまう。
スマート&コンパクトの時代である。
ええい母よ、大根といえど容赦はいらぬ、たたっ斬れい。


そこで私を手招きする母。
私にやれと言っているようだ。


包丁をにぎり、大根に手をかける。





むにゅ。



( ̄□ ̄)わお。



大根って固いものでしたよね?
なのにこの柔らかさはいったい。
このステキな弾力感はいったい。

押すと指が沈むのだが、しばらく時間がたつと元通りになる。



かなりヤバめの大根。



人を見かけで判断してはならない。
このように大根に見えても大根でない事もある。
むくんだ足ですアレは。


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お向かいの奥さんへ。
大根ではない部分は破棄させていただきました。


りくのおもいつきへ