寝たきりの生活に、いいかげん厭きてきた。 だけど、酸素マスクを外すとやっぱり、少し苦しいので、ベッドからは あまり離れられない。 ベッドも、平らな状態だと息苦しいので、ずーっと頭の部分を斜めに 高くしているまま。 しかし、洗濯物はたまる一方なので、点滴ごと移動する。 洗濯機は、二台あるけど、乾燥機は一台しかないんで、運がよければ 使えるけど、大抵いつもふさがってる。 そんな時は、乾燥室で干しておけば、いつのまにか乾いてる。 洗濯機は1回100円で35分使えて、乾燥機も1回100円で40分かかる。 乾燥室は無料だけど、自分で干さないといけない。 普段なら干すのなんて簡単なんだけど、熱風の中、ぜえぜえいいながら 干すのは、一苦労だった^^;なにしろ、右手が点滴つきだから、 不自由でねぇ…。 夜中に誰かが部屋に入ってくる慌しい音で目が覚めた。 3時頃かな?入院してからというもの、いつも3時頃に目が覚める。 隣のベッドに新しい患者さんが入ってきたみたい。 抱きかかえられてきた患者さんは、とても苦しそうで、なんだか今にも 死んでしまいそうな声だ。急病なのかなぁ。個室は空いてなかったのかなぁ。 そんなことを考えながら、うとうと…。 次の日、大体事情が飲み込めた。お隣さんは、まだ二十歳きてないくらいの すっげー若くて、可愛い子だった。 旦那と喧嘩して、睡眠薬を大量に飲んで運ばれてきたのでした。 旦那も若かったなぁ…。多分10代だろうなぁ。 その旦那は優しくて一晩中付き添ってあげてて、女の子が欲しがるもの車飛ばして 買ってきてあげたり、昼間もずーっと同じベッドに寄り添って寝たりで、ラブラブだった(笑) しかし、発作的に、睡眠薬大量に飲んじゃいかんよな…。 命は粗末にしたらいかんよ…。
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