紅茶色の夕陽に 髪を透かして ゆっくりと流れる 窓をただ眺める
少しだけ泣いた 君の横顔は 瞼の淵がほの紅く ひたすらに静か
出逢いの場所と 同じところで 終わりにしようか と 君がそっと云う
冬の気配と風に圧され 僕らの恋は もうすぐ終わりを告げる 思い出の駅で
こんなに自然に終わってしまう そのなにもかもを 誰も止められないと 判りすぎてなにも云えなくなるよ 伝えたい言葉はたくさんある筈なのに
出逢いの場所で 君が立ち止まる おどけて耳を塞ぎ 声もなく呟く
出逢うこと なかったよね なんで出逢ったんだろう
人込みに紛れて 君が消えてゆく あの日追いかけた 背中が遠くなる
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