座敷童子

紺には弟がいます。
ほんの少しばかり、お茶目な男の子。

高校時代に、進路調査表に大学進学志望と書きながら、
その下に「ミュージシャン」と殴り書きをし、2者面談
の際、親に掛ける言葉を担任に選ばせる程のお茶目さです。

それでも、今では曲りなりにも大学生デス。
ああ、可愛かったあの頃は何処に。
日に日に大きくむさ苦しくなる弟に、紺涙涙デス。


まあ、それは置いておいて。



先日の出来事。

夕飯後、調子に乗って食べ過ぎ腹痛を起こした紺が自室へ。
ドアを開け。
1秒後には開けたドアを閉めました。
そのまま、おかんのいるリビングに直行。


紺  :「おかーん、私の部屋に座敷童子が。」

おかん:「何してるの。」

紺  :「我が物顔で私のこたつに入ってる。」


ここで言う妖怪とは弟のことです。
紺の家がお化け屋敷というわけでは決してありません。
紺家ではこれが日常会話です。

で、その座敷童子、黙って大人しくしてれば良いものの。
よりにもよって、紺の読みかけの本をめくり…。


弟:「ほー、なるほど。この男がねー。」(頷く仕草)


と、結末を口に出してしまう勢い。

オイコラ。

しかもそれは、推理小説


そして、京極本ときたもんだ


今まで苦労して、あのやたら滅多ら長い過程を読んだ


私の努力は?


即刻、弟を退却処分。



追い出された(自分の部屋に戻れよ)座敷童子はおかんのもとへ。


座敷童子:「座敷童子様は家の守り神のようなものなんだぞ。」



ええ、まあ、確かにそういう言い伝えもあります。

でもね。



座敷童子:「だから、大事に敬うように。とりあえず、お金チョウダイ。」



それは違うだろう


どこに金をせびる守り神がいるんだ。


言うまでもなく、弟はおかんに一蹴される。




これも素晴らしき日々かな、と思い始めた紺でした。



これって、進化ですか、それとも退化でしょうか。
2002年01月23日(水)

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紺色の日記 / 紺

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