川底を流れる小石のように。 ~番外編~ 海老蔵への道!
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成田屋友達のKさんと会うことになったので、 あれこれデート場所や、食事にするかお茶にするかや、考えていたのだが、 そういえば、今、私が一番行ってみたいお店に行くのはどうでしょ?と思いたつ。
4月にNHKの「食彩浪漫」という番組に、海老蔵さんが出演するのだそうだが、 その際、「親友でもあるすし職人」の方と一緒に築地へ仕入れに同行したりしたらしく、 ならば、海老御用達という、そのおすし屋さんへ行ってみたいと思ったわけで。 そこはそれ、成田屋友達同士、そうと決まったら話がはやい。
しかし自腹で、ちゃんとしたお寿司なんて、 大丈夫なんだろうか?などと不安に思ったりもしたけれど、 銀座のそのお店は、ランチもあって、3千円、5千円、1万円と、さらにおまかせもあるという、 ありがたくも、幅広いお値段設定であったので、なんとかなりそうだ。 (夜だと、こうはいかないみたいなのだけれども) さくっと予約もとれて、うおーー!楽しみ! 見聞きしたところによると、ここの方達は「久兵衛」から独立なさったのだそうで、 同じ銀座で、若くして頑張ってるんですって。
はじめて父に「久兵衛」に連れて行ってもらったとき、私は高校生くらいだったかと思うが、 それまでお寿司が苦手で、ほとんど食べられなかったのが嘘のように、 ここでお寿司に開眼! こんなに美味しいものがあるなんて~!と好き嫌いが一気に減った思い出がある。 それからも父と一緒の時のみ(うへへ)、年に一度か二度は連れて行ってもらう。 さて、いよいよランチ。 お店は確かにちょいと敷居が高そうな雰囲気ではあるが、 腰を落ち着けると、居心地がよい。 職人さんの美しい手さばきに見とれてしまうが、 久々に会えた女友達とのおしゃべりにも余念がない。 確かに久兵衛に似た感じだけれど、 もっと若々しく男気のあるお味ざんした。 ああ~美味しかった!幸せ~。 初回はとりあえず、5千円のにぎりにしましたよ。 いつかおまかせで、どどーん!といってみたいざます。 番組のオンエアが、ますます楽しみになってきた。
さて、ぶらぶらしつつ、銀座。 今日は晴れて、すっかり春めいて気持ちいい。 ぶらぶらしつつ、話し足りないしお茶でもしましょということになって、 ここは?こっちは?と検討したが、 確かコマツの中に、美味しいカフェがあったかも?ということになり、 カノビアーノドルチェへ。 私達、普段はあんがいサクッと注文が決まる方なのに、 ここのメニューを見たら、どれも美味しそうで、悩んでしまってきめられない! っていうか、お腹いっぱいだったのに、お茶のつもりだったのに、 そんなことは出来ませんぜ。 どれも、どことなく大人な味で、甘すぎず、とても美味しい。 ここも、気に入ったなあ。
さんざんおしゃべりして、ここで友達とはわかれ、 さて、夜の渋谷のPARCO歌舞伎までは、まだ時間がある。 ちょうど歌舞伎座昼の部をみにいくと言ってたMちゃんにメールするも、 鍼の予約があるとのことで会えず。 歩行者天国をぶらぶらしてたら、新日曜美術館で見た与 勇輝展のことを思い出す。 お、いいぞ~。
さっそく松屋へ。 実際にこうしてお人形を見るのは初めてだったけれど、 なんだか鼻の奥がツーンとなる可愛らしさ。 ああ、すごいなあ。つれて帰りたい。 ちょうど与さんご本人がいらっしゃって、サイン会開催中。 ミーハーらしく、ちゃんと図録にサインをいただいてきましたよ。
そして、夕方からは渋谷へ。 ちまたで噂の三谷歌舞伎「決闘!高田馬場」をみるためだ。 とはいえ、プレオーダーもみなハズレ、チケットは買えていなかった。 当日券情報を読む限りでは、可能性は低いかも? 今朝、一応電話が通じて、とりあえず手に入れた整理番号を胸にきざみ、 いざ渋谷パルコへ! フタを開けてみればなんてことはなく、ちゃんと当日券が買えて、 無事観劇の運びとなりました。めでたし。 多分20番くらいまで整理券を出して、それらの人はみんな入れたと思う。 しかもかなり良い席だったぜい。 ロビーを普通に三谷幸喜が歩いていて、笑った。 本日は平井堅さん、尾上松也くんウイズ尾上右近くんもご観劇。
三谷さんらしい、さすがの面白さ。 こして歌舞伎座とは違うハコで見てみると、歌舞伎役者さんってたいしたもんだと思う。 欲をいえば、主人公の染五郎さん、 もっともーっと情けなくて、だらしなくて、ぐずっぐずの安兵衛だったらいいのに。 そんだけど、人情深くてかっこよくて、やっぱりみんな安が好き~みたいな、 メリハリというか、いや贅沢すぎるかな。 長くなるのではしょるけれど、 私はラストのシーンにガツン!とやられた。 あのでっかい真っ赤な夕日を背負って極まる染の構図の美しさ! とても歌舞伎的な色合いなのに、実はこれまでに見たことのないクッキリした場面で、 なんかものすごいカタルシスをえられて、 ああ、この場面の為のお芝居だったのね!みたいな。 で、うおーーー!と感激して、拍手拍手! 気持ちよかったなあ~。
こんなに遊んでしまって、いいんだろうか?ああ~楽しい~!と家に帰り、 興奮の醒めぬまま、日記を書いていたら、 友達から速報メールが。 いよいよ「出口のない海」公式サイトが始動しはじめたらしい。 早速、待望の予告を見てみる。 おお~~~! ああ~~~! 何度も再生して見てしまう。 わあ~~~! で、泣く。 だって原作が悲しいのがよみがえってきて、 靖国神社の回天の手触りがよみがえってきて、 エキストラに参加した寒い夜がよみがえってきて、 海老蔵は、この期間、こんなに並木浩二だったんだなーと思ったら、 泣けてしまった。
さらに別の友達にも、このニュースを伝える。 歌舞伎友達じゃない子に、見に行きたい!いつ公開?と聞かれて、 いやあ、半年先の9月16日なんだけどね・・・と応えたら笑われた。 今からそんなにテンション高くてどうするんだ。
どれか一つだけでも、充分楽しい出来事なのに、 今日はそれが大挙して訪れて、どうしましょ?と思うくらい。 桜ももうすぐみられるね。
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