まっすぐすすめ。

2004年10月16日(土) ぬくもり

少しの肌寒さを感じて、冬用にと出しておいたケープを羽織った。
肩を、腕を、背中を、厚手の布地が覆い、冷えた空気をこの体から隔離してくれて、
それはとてもあたたかい。
ほっと息をつきながら、同時に、もしもこれが誰かからの(例えば、一番大切な人からの)
贈り物だったのならば、体だけではなく心ももっとあたたかくなるのだろうか、と思う。
思いながら、それでも今はこのぬくもりで充分な私がいることに、私は気付いている。
今はまだ、ひとりでも平気だ。
けして強がりではなく自然にそう考えられたのは、今の私がちゃんと幸福だからなのだろう。
ひとりでいることと、孤独は違う。
似ているようで、それらは決定的に違う。
寂しいと嘆くことはなく、私は日々を穏やかに、笑って過ごしている。
誰かと寄り添えば、確かにひとりよりもあたたかいだろう。
大切な相手なら、それはなおさらで。
だけど、肌の熱を感じたい為だけに、誰かと寄り添いたいわけではないから。
触れられなくても、目に見えない心はしっかりと感じられているから。
沢山の人がくれる小さなぬくもりを、受け取る度に胸の深いところに大切に仕舞い込む。
大事に大事に、なくさないようにそっと。
そうしていつか、大きく膨らんだそれらを両手に持って、大切だと思える人を抱き締められる
私になりたい。
与えられるのではなく、与える人に私はなりたいのだ。
だって、その方がきっと幸せだ。
貴方の笑顔が、私をとてもあたたかくする。
寒さに震える貴方に、ぬくもりをあげられるような私に、私はなるよ。
なってみせるよ。


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ダンデライオン [MAIL]

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